ドローン用パラシュート
MOUSE・OWL-VGの開発理念

                                                                       PJ管理用 

目的は人命の保護
弊社アドエアはハンググライダー・パラグライダー・スカイダイビングの総称であるスカイスポーツの機材開発・製造・輸入販売・飛行指導・安全セミナーといった関連事業を背景としています。それは有人飛行の当然の優先事項として人命を第一に保護する義務が伴ってきました。

ドローンの緊急パラシュートを事業に付け加えるにあたりその理念は変更はありません。

スカイスポーツでは有人飛行であり墜落は操縦者の生命を失うことになりますが、ドローンでは操縦者の生命ではなく無関係な第三者の人命が危機にさらされます。
弊社が守るべきものは地上でドローンとは無関係な生活をしている第三者の人命です。

パラシュートはセンサーで墜落を感知し、連携して自動で射出さえすれば確実に開くという安易なものではありません。専門知識を駆使して緊急の状態のわずかな生存確率のもとであっても正しく開傘させるものです。
緊急パラシュートを使用するということは空中にあるドローンが想定外の異常事態におちいっている場合です。
射出とは想定された方向へしか向けられていません。その射出方向がその想定外の事態でも対応範囲か否か、その想定外の事態に対して対応できるのはオペレーターの知識量によって左右されます。自動の装置だけではカバーできない想定外事態を知識で補って開傘確率を100%に近づけることこそが無関係な第三者上空をドローンで飛行することへの責任であると考えます。

追及する性能の理念

飛行中に前後又は左右への揺れが発生せず、直線を描いて沈下することです。

これは無風状態中だけでなく上昇気流や乱気流、強風においても同じ姿勢を保持できなければなりません。

そのためには正確な形状の開傘が必要となります。サスペンションラインが他のライン同士、またはドローン機体の一部と絡まっていたりキャノピーを巻き込んでいては本来のパラシュートの形状を為さない開傘となって不規則な運動を発生しての沈下は接地時の衝撃を大きくしてしまいます。


余分な性能を一切もたせずシンプルにパラシュート本来の開傘と飛行(沈下)性能のみを追及する。こうした緊急用のパラシュートの多くは軍隊での使用例が過去では圧倒的でした。そのミリタリーパラシュートは過去30年間 そのデザインを変更していません。それは無駄な機能を付加することでその主たる性能に発生する影響を抑制するためでもあります。

国内外の特許庁HPの閲覧において開傘速度を速めるために様々な創意工夫がなされた機能が付加された他のパラシュート製品を見ることがあります。一見すると安全性能の高さを誤認識させてしまいそうなものが含まれていますが、MOUSE・OWL-VGの理念はミリタリーパラシュート及びスカイダイビングを含むパラシュートの有識者の理念に基づいて継承しており、可能な限りシンプルで自然の物理的法則に基づいた動作によって得られる確実性を開発の最優先事項とし、実際にパラシュートを必要とされる瞬間にそのシンプル・イズ・ベストである理由に気づくことになります。