新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受け,当シンポジウムも開催の可否を検討しております.開催につきましては,2月26日(水)中までに最終判断をし,こちらのウェブページへの掲載,およびご登録いただきましたメールアドレスへのご連絡をいたします.
新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を受け,参加者の皆様の健康・安全を第一に考慮した結果,デジタルヒューマン・シンポジウムの実施を延期することに致しました.お申し込みいただいた皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます.なお,2020年6月頃を目処に実施に向けた日程調整を行っています.詳細が決まりましたら再度メーリングリスト等で告知させて頂きますので再度のご検討をよろしくお願い致します.
サイバーフィジカルシステム (CPS) とは,フィジカル空間の事象をIoTデバイスで収集し,サイバー空間上のコンピュータモデルや解析技術を活用した予測に基づき,フィジカル空間への働きかけ (介入) を行うための枠組みです.産業技術総合研究所 (産総研) 人工知能研究センター デジタルヒューマン研究チームでは,デジタルヒューマン技術を活用することで,身体機能の向上とシステムの調和を両立するためのCPSに関する研究を推進しています.2001年以来19回目の開催となるデジタルヒューマンシンポジウム2020では「Digital Human x Cyber Physical System」をテーマに,講演会とオープンハウスを行います.
講演会では,CPSにおいて「人」を考慮するための人のデジタルツイン構築に関する研究に加えて,産総研のサイバーフィジカルシステム研究棟 (CPS棟) に設置された機械組立工場,小規模店舗,そしてバイオ研究ラボの模擬環境で行われているCPS研究の事例を紹介します.またオープンハウスでは,臨海副都心センター本館およびCPS棟において、これまでに開発してきた技術のデモ展示とポスター発表を行います.デジタルヒューマン,ロボティクス,そしてバイオなど多様な分野の研究者とディスカッションすることで,産総研におけるデジタルヒューマン研究とCPS研究の最前線をより深く理解していただくことができます.
生活空間や就労空間のような現場における行動や運動の計測,それらに基づく近未来の予測,そしてそれをフィジカル空間において実現するための介入は,「人」を考慮したCPSを実現するために不可欠となる技術です.シンポジウムを通じてこれらの技術と,機械組立工場,小規模店舗,そしてバイオ研究ラボにおける活用事例に触れていただき,CPSの将来について議論できることを楽しみにしています.
2019年1月6日
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター
デジタルヒューマン研究チーム 研究チーム長 多田 充徳
期日:2020年3月5日 (木) 開催延期となりました
時間:
13:00-16:20:講演会 (12:00受付開始)
16:30-18:30:オープンハウス (デモ展示・ポスター発表)
場所:
講演会:産業技術総合研究所 臨海副都心センター 別館11階会議室
デモ展示・ポスター発表:同本館3階/4階・同CPS棟1階
参加費:無料、事前登録制 (登録のお申し込みはページ下部へ)
135-0064 東京都 江東区 青海 (あおみ)
講演会:2-4-7 (別館)
デモ展示・ポスター発表:2-3-26 (本館)・2-4-7 (CPS棟)
TEL: 03-3599-8001 (代表)
新交通「ゆりかもめ」テレコムセンター駅下車徒歩3分
産業技術総合研究所 臨海副都心センターへのアクセスについては,こちら もご参照ください.
臨海副都心センター別館
臨海副都心センター本館
臨海副都心センターCPS棟
13:00-13:05:開会挨拶
13:05-13:30:サイバーフィジカルシステムに基づく人・機械協調AI研究と産学連携施設の紹介 (谷川 民生・産総研)
13:30-13:55:デジタルヒューマン x サイバーフィジカルシステム (多田 充徳・産総研)
13:55-14:20:実空間計測と仮想空間シミュレーションを融合した大規模な人の流れの解析 (大西 正輝・産総研)
14:20-14:45:スポットライト発表 (1件30秒のデモ・ポスター概要発表)
14:45-15:00:休憩
15:00-15:25:Mind the Gap: ロボットと人、マニピュレーションと手作業 (堂前 幸康・産総研)
15:25-15:50:自律ロボットはARクラウドの夢をみるか? (中村 良介・産総研)
15:50-16:15:バイオ実験自動化の現状と未来 (光山 統泰・産総研)
16:15-16:20:閉会挨拶
我が国の大きな課題として,少子高齢化における労働生産人口低下の課題が深刻化している.特にその影響が大きいのが労働集約型の産業であり,生産分野・物流分野等,自動化が進まずに人の作業に大きく依存している産業分野は労働力が確保できず,生産力の低下は避けられない.この課題に対し,人と機械の協調作業をAI等を使い高度化することで,一人あたりの労働生産性を向上する必要がある.人と機械の協調作業においては,人の作業をAIが理解し,それに合わせた支援をロボットを介して提供できることが必要とされる.そのためにも人の計測は重要であり,人の作業をデータ化し,人の作業をデジタル上で表現し,人の作業をAIが理解できる仕組みが必要である.本講演では,今後の人と機械が協調作業する仕組みと,それを産学連携で社会実装するための模擬環境施設について紹介する.
サイバーフィジカルシステムに人の運動や行動データを付与できれば,健康や社会参加に関わる様々なサービスの実現が期待できる.本発表では,IoTデバイスのような粒度が粗いセンサデータからの身体運動の推定,そして計測データの横断・縦断的な蓄積に基づく適切な介入のデザインなど,生活や就労の現場におけるサイバーフィジカルインタラクションを実現する上で,デジタルヒューマンモデルが持つ可能性を実例を交えて紹介する.
計測技術の発展によって実空間における大規模な人の流れの計測ができるようになり,また仮想空間のシミュレーションで人の流れの予測を行うことができるようになってきている.我々の研究グループでは計測とシミュレーションを融合することで祭りや大規模施設,スタジアムなどの大規模に人が集まる空間において帰宅時間の推定や避難誘導計画の検証などを行ってきた.本講演では実際の花火大会などのいくつかの実証実験を例に,安全性を高めるための人の流れの解析技術について紹介する.
本発表では,近年のロボット,特にマニピュレーションに関する研究動向から,ロボットが高度な作業能力を身につけ始めていることを紹介する.一方で,複雑な作業をするロボットが人と環境を共有するためには,また協働で作業を行うためには多くの技術課題がある.デジタルヒューマン技術はロボットと人の協調における重要な要素でもある.今後,この分野の研究が前記課題にどういったインパクトを与えていくのかを考察したい.
先端的な少品種多量生産の現場において,ロボットの生産性が人間を凌駕するようになって久しい.これは「いつ・どこで・なにが」起こるかを完全に予測・制御できる環境(工場内)であれば,ロボットが自律的な判断を行う必要性が低減されるためである.一方人間は,道路や生活空間のような,次に起こることの予測が難しい状況においても柔軟かつ適切に対応することができる.現在のAI研究の主流は「人間のようなロバストさを持った ロボット」の開発であるが,逆方向からのアプローチもありうる.つまり,「(人間ほどは賢くない)現状レベルのロボットでも対応できるように,高精度かつ多量の環境情報を収集・統合・提供するシステム(=ARクラウド)」の構築である.本講演では,地球全体を網羅する大規模ARクラウドの設計・実装と,その上で実現されうる人間・機械協調系の可能性について議論する.
LabDroid「まほろ」によるバイオ実験自動化が本格化しつつある.自動化がもたらす効果について定量的な評価結果を示すとともに,今後の課題について議論する.さらに,デジタルヒューマンとバイオ実験との連携について我々の取り組みを紹介する.
講演会会場には定員がございます.お申し込みが定員に達し次第締切となります.
下記Googleフォームより必要事項をご記入の上、ご送信ください。
新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を受け,参加者の皆様の健康・安全を第一に考慮した結果,デジタルヒューマン・シンポジウムの実施を延期することに致しました.お申し込みいただいた皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます.なお,2020年6月頃を目処に実施に向けた日程調整を行っています.詳細が決まりましたら再度メーリングリスト等で告知させて頂きますので再度のご検討をよろしくお願い致します.
シンポジウム事務局:DHSymposium2020@aist.go.jp