元記事
石川将人:「動詞の学問」を学ぶためのインタラクティブ制御工学の試み,
第64回自動制御連合講演会(OS:制御工学のオンライン教育),2021年11月14日発表
原稿はこちら→https://doi.org/10.11511/jacc.64.0_938
Desmosは大変便利なWebサービスですが,①手続き的な処理の記述,②反復計算,③3次元グラフィックス,はもともとあまり得意ではありませんでした.拙著の解説記事でも述べましたが,Desmosは本来,プログラミング言語ではありません.数式ペインにおける等号"="はプログラミング言語から類推されるような代入ではなく,あくまで等式であり,変数と変数の静的な関係式(拘束条件)を記述するためのものでした.
2021年8月に大幅な機能拡張が行われ,使いようによっては上記の①②が実装できるようになりました.2021年11月14日に自動制御連合講演会にてこの点をご紹介しました.以下ではそこで用いたサンプルを公開します.
図1:Action機能が導入され,,変数の代入が可能になりました.図中の△マークをクリックするとTが増減します.詳細は,edit graph on desmosをクリックしてソースを御覧ください(アイコンが見えない場合はグラフ画面を右下にスクロールしてください).
図2:再帰的な計算ができるようになりました.Updateをクリックするごとに常微分方程式nのオイラー法による解が進行します.Initをクリックすると初期化されます.また「Ticker」を使うと,Updateを自動で一定時間ごとに繰り返せるようになりました.画面右下の"edit graph on desmos"をクリックしてソースを開き,"Init"を一度クリックしてから,最上部の"Ticker"をクリックしてください.