高齢者の豆運び運動を予測するモデルを構築するために重回帰分析を行った。変数選択はAICを基準としたステップワイズ選択によった。その結果、性別、MMSE、ファンクショナルリーチ、基本チェックリスト「運動」、基本チェックリスト「外出」、基本チェックリスト「その他1」という6変数がモデルを構成することになった (AIC = 75.88, R2 = 0.613)。回帰式の分散分析を行ったところ、F = 8.71、p = 1.03×10-5であった。モデルを構成する変数間で順位相関(ケンドールの順位相関係数)を吟味したところ、豆運び運動は、性別、MMSE、ファンクショナルリーチと基本チェックリスト「その他1」間においてそれぞれ1%水準で有意な相関が見出され、基本チェックリスト「運動」とは5%水準で有意な相関が見出された。以上のことから、豆運び運動測定は、認知機能低下に関するスクリーニングテストとしての側面を持ち得る可能性が示唆された。しかしながら、年代別に整理してみると、モデルを構成する変数の組合せ等が変化した。この点については、分析上の今後の課題として残された。