本研究開発では映像情報を使った高齢者の在宅運動支援システムを開発するために、映像から高齢者の運動特徴を抽出する技術を開発しております。高齢者を対象とした運動訓練教室はすでに全国的に展開されており、高齢者を対象とした運動療法が認知症予防に有用であるとの報告もなされています。しかし、運動教室への受入期間が終了した後、自宅等で訓練が継続できない、あるいは一定期間は継続できても何等かの体調不良をきっかけに中断してしまう事例がある。また、運動教室への参加に消極的な高齢者もいる。
このような問題を解決するためには、コミュニケーションツールの活用が有望であり、近年普及しつつある情報端末やケーブルテレビを使った双方向通信などの利用が想定される。しかし、小型カメラを介した映像情報は特定一方向の視野内に限られており、コントラストや色彩などの物理的特徴も影響を受けるため、訓練支援者は目前で行われる動作と同様の運動特徴の認知ができない。従って、画像解析により運動特徴の抽出を行って運動支援を適切に行うための指標を提供する運動画像計測システムの開発が必要になる。
当研究会は平成22年度に発足し、運動画像計測の技術開発(工学的研究)とアプリケーション開発(臨床的研究)の融合を推進して来ました。平成28年度までは「運動画像計測研究会(The Consortium for Medical Motion Imaging and Capture: CoMMIC)」として活動しましたが、運動画像計測を中心として実際のLifeLoggingにより高度の計測工学技術を導入して「Successful Aging」を実現するというコンセプトに発展させるために、平成29年度に「AgeFit研究会(Consortium for AgeFitting; CoAFit)」と改称致しました。さらに、令和3年1月には一般社団法人神経情報画像研究所主宰の研究会として再発足致しました。
CoAFitでは、社会の高齢化という共通の課題を抱えるASEAN諸国の共同研究者との連携の実績を元にして、国際神経情報学会(incf)の研究会(Special Interest Group)として「NeuroInformatics for Aging」を立ち上げましたので、我が国におけるSIGメンバーの共同研究を推進する母体として現在の活動(国際ワークショップ「BrainConnects」)を推進しております。
研究予算
平成22〜24年度: 長寿科学研究者支援事業(長寿科学振興財団)
平成25〜27年度: 科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究(JSPS)
平成27年度: 医科学応用研究財団 研究助成
平成28〜30年度:科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究(JSPS)
平成31〜令和3年度:科学研究費補助金 基盤研究(B)(JSPS)