中東欧地域の日本語教育関係者が各所属機関また国を超えて相互に交流する機会が限られていた2003年に、各国・各機関に点在する人材を結び付ける人的ネットワーク形成と情報交換の場として、第1回中東欧日本語教育研修会が開催されました。
それ以降、本研修会は、国際交流基金ブダペスト日本文化センターが、中東欧地域(※)のJFにほんごネットワーク(通称、さくらネットワーク)のメンバー及び各国日本語教師会を中心とする地域内・地域間の連携を深め、当地域における日本語教育の質の向上を図ることを目的に実施しております。
※北マケドニア、クロアチア、コソボ、スロバキア、スロベニア、セルビア、チェコ、ハンガリー、ブルガリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ポーランド、ルーマニア、モンテネグロ。その他、2025年はウクライナを加え開催
2025年のテーマは「協働学習再考」です。
2025年の本研修会では、日本語教育学、協働学習(ピア・ラーニング)、日本語表現法、ケース学習をご専門とされている、昭和女子大学の池田玲子先生をお招きします。
先生は、日本語教育における協働学習(ピア・ラーニング)の理論と実践に関する実践研究活動を積極的にされています。2010年には、共同代表として協働実践研究会を立ち上げ、世界中に協働学習の「学び」と「実践」をひろげて活躍していらっしゃいます。
著書に、共著『ピア・ラーニング入門』(ひつじ書房、2007 年・改訂版 2022 年)、編著『アジアに広がる日本語教育ピア・ラーニング 協働実践研究のための持続的発展的拠点の構築』(ひつじ書房、2021年)、編著『協働が拓く多様な実践』(ココ出版、2022 年)ほか多数があります。
本研修会では、「協働学習再考」をテーマにご講演・ワークショップをしていただきます。日本語教育における協働学習への理解・普及が進みつつある今、改めて「協働学習とは」を考え、教師としての実践をふりかえることは、今後の自身の教育のあり方を考える上での大きな示唆になることと思います。
本研修会への参加を通して、同じ日本語を教える仲間との学びを楽しみ、今後の実践に活かしてもらえればと思います。