この度、全国地域リハビリテーション合同研修大会を、本年10月3日(土)、4日(日)の2日間にわたり、岩手県盛岡市にて開催させて頂くことになりました。
本研修大会のテーマは、「人口減少と災害に備える~地域リハビリテーションの新展開~」とし、本大会開催の目的を二つに集約しました。
第一の人口減少問題ですが、総務省による2024年10月1日時点での日本人の人口は、前年同月比89万8000人減の1億2029万6000人であり、比較可能な1950年以降、最大の落ち込みとなっております。さらに65歳以上の高齢者が増加した一方で、14歳以下の人口および生産年齢人口は合わせて56万7000人の減少となり、地域包括ケアシステムを支えるべく、地域リハビリテーションの活動をどのように推進していくかが大きな問題となっており、皆様と共にその新しい展開について討論できればと思っております。
第二の災害支援ですが、岩手県は東日本大震災という大規模災害を14年前の2011年3月11日に経験しましたが、日頃から組織的に活動していた多職種連携による地域リハビリテーション活動がすでに機能していたため、顔の見える関係が構築されており、地域リハビリテーション活動を礎とした災害リハビリテーション活動を比較的速やかに開始することが可能でした。近年は全国各地で自然災害が頻発していますが、2024年1月1日に発災した「能登半島地震」ではこれまでに各地で生じた地震災害とは大きく異なり、高齢化率が非常に高い地域での市町が被災したという点が特徴であり、高齢化に伴う人口減少や豪雨災害を含め頻発する災害が現実的課題となったこともあり、こうした課題を地域リハビリに関する多職種が共有し知見を出し合うとともに、地域における課題を解決する新たな展開を創生する機会に出来ればと考えております。
また本大会2日目の午前は、特別講演として「人口減少と社会保障」と題して、内閣官房参与、社会保障・人口問題・地方創生担当でいらっしゃる山崎史郎様よりご講演をいただき、また午後はいわてリハビリテーションフォーラムとの共催で、シルバーリハビリ体操に関するシンポジウムと特別企画を準備させて頂いております。
最後になりますが、本大会は出来る限り多くの方々とリアルな交流を持ちたいとの思いから、会場は盛岡駅に隣接した、いわて県民情報交流センター(アイーナ)をご用意いたしましたので、全国各地で地域リハビリテーションに関わっている、多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。