Café rítmico(カフェ・リトミコ)は音楽に特化したがん患者サロン・だれでもリズムサロンです。人と人の繋がりを後押ししたり、コミュニケーションを促進するツールとして、音楽を使用します。リズムがん患者サロンでは、音楽とおしゃべりを掛け合わせる事で、より充実した交流ができる場を目指しています。
活動の柱はドラムサークルとボディパーカッション。どちらもリズムを使った音楽アクティビティです。参加者の自由な音楽表現を掛け合わせて一つの音楽を作っていく活動なので、音楽経験は問いません。指導者ではなく、ファシリテーターがガイド役になってそれぞれの参加者の表現を引き出し、まとめる事で一体感を生み出し、一人一人が自由に表現し、お互いの表現を受けとめあえる場を参加者全員で作り上げていく活動です。この会も同様に参加者同士で作り上げ、音楽からはなれた後でもお互いを受け止めあい、支えあえる場所にしたいと考えています。
太古の昔から人間はコミュニティで共に音楽を奏で、歌い、踊ることで繋がりを深めたり、コミュニティの結束を高め、共に助け合って暮らしてきました。世界中のどの民族にもその民族の音楽があるといわれているほど、音楽は人間が生きていく上で大切なものです。
そして、今地球上で奏でられている大部分の音楽のベースにリズムがあります。そして、心臓の鼓動、歩行、運動から生活リズムに至るまで、音楽として演奏されないリズムも私たちの生活に数多く存在します。私たちは生活の中で知らず知らずのうちにいろいろなリズムを刻んで生活しています。 もちろん言葉にもリズムが含まれています。言語そのものの意味の他にその発せられた言語に付随する微妙なリズムの揺れを感じとる事で微妙なニュアンスを感じていろいろな感情が揺さぶられる経験は誰にもあることだと思います。
Café rítmicoが目指すのは、がん患者サロンに音楽を取り入れる事で、がん患者さんやその家族が抱える言葉にならない思いも含めてまるごと受けとめあえる、安心・安全なコミュニティを作ることです。人が集まる場所やおしゃべりが好きな方はもちろん、誰かと繋がりたい、誰かに話を聞いてほしいけど、人と話すのは苦手、人見知りでなかなかおしゃべり会には行きづらい、そんな方々の受け皿になりたいと考えています。もちろん、音楽を楽しんでリフレッシュしたいという方も大歓迎です。まずはリズムがん患者サロンからスタートをしますが、いずれはがん患者もそうでない人も一緒にリズムを奏でるだれでもリズムサロンも合わせて開催し、お互い一人一人の人間としてお互いの理解を深め、支えあいのコミュニティを拡げていける、そんなお手伝いがしたいと考えています。
ドラムサークルでは各自好きな楽器を選び、輪になって一斉に楽器を奏でます。ファシリテーターというガイド役が各自の演奏をサポートし、その場その時でしか出会えない一期一会の音楽を全体で作り上げる活動です。
各自が刻むリズムは各自の思いのまま。だけど何故か合ってしまいます。まるで各自が発する言葉のような音の数々が合わさって一つのアンサンブルとして成り立ちます。その場では、初対面も常連さんも、音楽家も素人も、子どもも大人も関係ありません。どんな人のどんな思いもどんな表現もその場に集まった人全員が受け止めてくれる、そんな優しくて懐の深い場がリズムによって生まれる、そんな活動がドラムサークルです。
その名の通り体から出る音を使って音楽を奏でる活動です。主に足踏み、手拍子、声等を使ってリズム遊びをしたり、アンサンブルを行う活動です。なので、体一つあれば、その場でリズムを奏で、交流ができる活動です。
ボディパーカッションで使うリズムは一つ一つはごく短い平易なリズムの繰り返しだったり、短い即興活動だったり、誰でもできる簡単なものです。それらを体を使って刻むことで全身でダイレクトに音楽を感じることができます。また、ダンスのように動きを合わせたり、組み合わせる事で一体感を感じ、コミュニケーションを促進したり、その場に集まった人との交流を深めたりすることができます。
がん音楽ピアサポーター:渡邉彩子
2021年に乳がん(トリプルネガティブ)ステージⅡbに罹患。抗がん剤治療、手術、放射線治療を経て現在経過観察中。東京都小平市のがん患者サロン『CancerおしゃべりCafe』の音楽イベントを担当。がん患者オンライン合唱部『にじいろ合唱大福』主宰。
日本音楽療法学会認定音楽療法士
一般社団法人ボディパーカッション教育振興会認定指導者
ドラムサークルファシリテーター