支部長挨拶

令和5年度 日本防災士会 長野県支部

支部長所信            

支部長 大久保 隆志

《 はじめに 》

 本年度、2期目(3年目)の支部長という重責を担わせていただきます、大町市の大久保隆志でございます。

長野県支部が「防災協働社会」実現に寄与できる組織になっていけるよう、昨年度同様、会員の皆様のご指導、ご協力を宜しくお願い申し上げます。

昨年度、長野県危機管理防災課や県砂防事務所、建設事務所、地域振興局など県関係機関、また、大町市、上田市等自治体の他、学校・教頭会など教育関係機関とも協働しながら、様々な防災事業の第一歩を踏み出すことができました。

全国各地での自然災害は毎年発生しています。日本はすでに「災害多発時代」に突入していると言っても過言ではありません。日本列島は、いつ、どこで、自然災害が発生しても不思議ではない状況にあると言えます。

会員の皆様方の衆知を集め創意工夫をしながら、活動してまいりたいと思います。

 

 

《 活動理念 》

日本防災士会の活動理念に『地区防災力の向上に努め、防災協働社会の実現に寄与すること』、『災害の事前対策、応急対策等、地区防災計画の策定・実施に指導的役割を果たす』とあります。

積極的に取り組む事項として、「会員相互のネットワークを構築し、協力関係を構築すること。地区防災活動のリーダーにふさわしい防災知識・技術の研鑽に努めること。自治体との緊密な連携をはかること」とあります。

 

日本防災士会長野県支部は、県内全域の防災士同士のネットワークを構築することができる唯一の団体です。

会員の皆様には、県支部の活動を通して、より多くの「学び」や「気づき」を得ていただき、自分の地区や地域における『行動』へと繋げていただきたいと思います。それが防災力の向上に繋がります。

 

「地区防災力の向上」⇒「地域防災力の向上」⇒「広域圏防災力の向上」⇒「県防災力の向上」

 

 

《 長野県支部 基本指針 》

会員相互のネットワーク構築と協力関係の確立、そして行動へ  <地区防災計画の推進>

本年度は、北信・東信・中信・南信・諏訪圏域の5地区で、研修会・講座などを計画しています。

会員の皆さんは、どこのエリアでも参加できますので、是非、多くの学びをしていただくと同時に、準備や活動を通して協力し合いながらコミュニケーションを深めていただきたいと思います。

 

そして、ご自身の「学び」で終わらせることなく、ご自身の地区組織に落とし込めるよう、それぞれが次の『行動』へと繋げていきましょう。

また、防災士に限らず、防災活動に携わっている方々とも、学びを共有できる機会が創れれば、さらに防災の輪(和)が広がっていくと思います。

そこから地区防災計画の策定・実施へと繋げていくこともできます。

避難行動要支援者の個別避難計画策定を含め「みんなで助かる」防災 = 《福祉防災》への取組にも重点を置いていきたいと考えます。 〈 災害時 住民支え合いマップ(つながりづくり) 〉

 

●自治体、行政との連携強化

 長野県との「協働」という観点から、引き続き、連携・交流を図ってまいります。「長野県総合防災訓練」はじめ研修会へも積極的に参加する予定です。

また、会員の皆さんが防災士として、それぞれの地区の防災組織や自治会と更なる関係を深めながら、必要があれば、自治体等への働きかけも行うなど、連携強化に努めていくことも重要であると思います。防災士は、「地区」→「地域」へ、幅広く関わっていく必要性が求められます。

 

●日本防災士会・北陸信越地区連絡協議会への加入と連携強化

2019年の東日本台風災害に際して、地区協議会の防災士会の多くの仲間が長野へ支援に入ってくださいました。連携・協働を掲げる防災士会県支部として、近隣県支部の地区協議会へ加入することは、ごく当然のことと考えます。

地区スキルアップ研修で学びと信頼関係を築きあげながら、有事の際には協力支援できるような体制づくりにも努めたいと思います。

 

●各団体、メディアとの連携

 現在、(一社)長野県助産師会と「災害発生時相互協定」、NHK長野放送局と「連携協力協定」を締結しております。防災協働社会へ向け、更に連携・交流を図ってまいります。

 また、長野県NPOセンター、日本公衆電話会、日本気象予報士会など、様々な団体との連携も重要です。さらに、防災力を高めていくためには、防災士の存在や活動の認知度を広めていくことも重要であると考えます。各種メディアへの取材協力や積極的な働きかけを行ってまいります。

 

 

《 おわりに 》

防災力を高めていくのは、言うまでもなく「人」です。そして、一人ではできません。

コミュニケーション能力のみならず、自らの人格・人間性を高めて、信頼される人になることはとても重要です。どんなに防災の知識があっても、人と関わりながら、まず、自らが『行動』しなければ、防災力の向上には繋がりません。日々の生活、そのものが私たち防災士の訓練である…のかもしれません。謙虚に精進してまいりましょう。

 今後とも、会員の皆様からのご指導、ご協力をよろしくお願い申し上げます。