支部長挨拶

令和6年度 日本防災士会 長野県支部

支部長所信

支部長 大久保 隆志

《 はじめに 》

  令和6年、1月1日、16時10分、M7.6、最大震度7という甚大な災害が石川県を震源として発生してしまいました。

長野県支部として、1日夜から北信越協議会の各県支部と連絡を取り始めながら、日本防災士会本部とも連絡をとりながら、令和6年能登半島地震への対応について協議し行動して参りました。

1月4日、5日の間に県内各地から義援物資(石川県支部からの要請で紙おむつ・ウエットティッシュ)を集めて、1月6日、石川県白山市の石川県支部事務局へ届けました。

先遣隊の役割として情報収集すると共に、今後の対応について石川県支部と協議いたしました。七尾市の視察をしながら長野県に戻り、今後の人的支援について役員会で石川県への支援に入ることを決定いたしました。

そして、1月13日~4月30日まで(第1陣~第27陣)、延べ161人が珠洲市、能登町へ支援に入りました。その中には長野県社会福祉協議会との連携で延べ10人の連携支援も含まれます。

 

現地支援に入った会員は、県支部会員の後方支援(災害対応基金への募金)により、長野県支部の代表という認識で支援活動を行うことができたと思っています。

あらためて、支援いただいた会員の皆様に心より感謝申し上げます。

 

結果として、日本防災士会各県支部の中でも長野県支部の支援活動は突出したものとなりました。

同時に、現地支援活動に多くの防災士が入ったことにより、県内各地からの講演会や研修会の依頼も急増していて、被災地での実践を通した学びが、県内各地で活かされていく機会にもなっています。

 

私自身、4ヶ月間に及ぶ被災地支援や組織としての対応を通して、さらに被災地で頑張り続ける被災者のみなさんとの関りやその姿勢から、防災に限らず、人としての在り方や地域への愛、助け合う気持ちなど・・・

本当に様々なことを学ばせていただいたと思っています。

 

《 活動理念 》

日本防災士会長野県支部は、県内全域の防災士同士のネットワークを構築することができる唯一の団体です。

会員の皆様には、県支部の活動を通して、より多くの「学び」や「気づき」を得ていただき、自分の地区や地域における『行動』へと繋げていただきたいと思います。それが防災力の向上に繋がります。

 

「地区防災力の向上」⇒「地域防災力の向上」⇒「広域圏防災力の向上」⇒「県防災力の向上」

《 長野県支部 基本指針 》

会員相互のネットワーク構築と協力関係の確立、そして行動へ  <地区防災計画の推進>

本年度は、従来の5地区での各一回の研修会・講座などに限らず、中信ブロックでは長野県地域発・元気づくり支援金事業として、広域圏での複数回にわたる防災事業や学校への出前授業の計画もしています。

諏訪圏域でも支援金を活用した事業を計画しています。

会員の皆さんは、どこのエリアの事業にも参加できますので、是非、多くの学びをしていただくと同時に、準備や活動を通して協力し合いながらコミュニケーションを深めていただきたいと思います。

(県支部HPに各地での講演会情報などを掲載いたします)

 

そして、ご自身の「学び」で終わらせることなく、ご自身の地区組織に落とし込めるよう、それぞれが次の『行動』へと繋げていきましょう。また、防災士に限らず、防災活動に携わっている方々とも、学びを共有できる機会が創れれば、さらに防災の輪(和)が広がっていくと思います。

そこから地区防災計画の策定・実施へと繋げていくこともできます。

避難行動要支援者の個別避難計画策定を含め「みんなで助かる」防災 = 《福祉防災》への取組にも重点を置いていきたいと考えます。 〈 災害時 住民支え合いマップ(つながりづくり) 〉

 

●自治体、行政との連携強化

 長野県との「協働」という観点から、引き続き、連携・交流を図ってまいります。「長野県総合防災訓練」はじめ研修会へも積極的に参加する予定です。

また、会員の皆さんが防災士として、それぞれの地区の防災組織や自治会と更なる関係を深めながら、必要があれば、自治体等への働きかけも行うなど、連携強化に努めていくことも重要であると思います。防災士は、「地区」→「地域」へ、幅広く関わっていく必要性が求められます。

 

●長野県災害時支援ネットワーク(N-NET)への加入と各団体、メディアとの連携強化

長野県NPOセンターをはじめとして、関係する機関、団体と連携・協働していくこともとても重要です。

大規模災害時には「オールながの」という枠組みの中で、防災士会としての役割を担えるような体制づくりも大切だと考えます。

さらに、防災力を高めていくためには、防災士の存在や活動の認知度を広めていくことも重要であると考えます。各種メディアへの取材協力や積極的な働きかけを行ってまいります。

 

《 おわりに 》

命の痛みを伴う体験は、そこに自分のやるべきこと、使命があることを教えてくれます。

「使命は出会いや出来事の中にある。降りかかる苦難の中に使命がある」

支部長として、そんな言葉を自らの胸に刻み込みながら努めて参りたいと思います。

防災士は、コミュニケーション能力のみならず、自らの人格・人間性を高めて、信頼される人になれる人物像を目指して行くべきだと思っています。人間は不完全な存在であるが故に「謙虚」でなければなりません。

精進してまいりましょう。今後とも、会員の皆様からのご指導、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

会員の皆様への連絡・会合等のご案内は、迅速を要する場合もあり、E-mailを活用しております。

是非とも、メールアドレスのご登録をお願いいたします。

事務所:〒398-0002長野県大町市大町1857-2

E-mail:okubo@gm.tp1.jp      TEL: 090-3143-4129(支部長 大久保 隆志)

E-mail:ai-usami@aiclean.com   TEL: 090-4236-7435事務局長 宇佐美 智也


 

●活動実績やお知らせは、ホームページ、Facebookに掲載しています。   

県支部ホームページ https://sites.google.com/view/bousaishikai-nagano/   

県支部Facebook   https://www.facebook.com/profile.php?id=10008926515848