コートは長さ27.5m、幅2.5m~4mと規定されて、ヨーロッパの本格的な 専用コートは、コンクリートの上に砂を撒いた 状態です。日本では、専用コートはなく、小学校や中学校の校庭や公園のスポーツ広場などで練習やプレーをしています。平坦で草などが生えていない硬いグラウンドが好ましいです。硬い金属のボール(ブール)を投げることがありますので、他の方々で混雑しているとプレー、練習できません。
したがって、練習場所探しには苦労しますが、安全を確保しながら練習しています。
主な道具
○ブール : 直径90~110mm(女子は88~110mm)、重さ900~1200g(女子は800~1200g)。
材質は真鍮製。4個で1セット (1セットおよそ5万円)
○ビュット : 直径35~37mm、重さ23~27g。材質は木製
○バゲット : 長さを測ったり、線を引いたりする道具
技術・テクニック
スポールブールのプレーの技術・テクニックは、主に2つです。
「ポアンテ」 =「転がして近づける」
目標となるビュットに向けて、ブールを転がして寄せる。
「ティール」=「走りながら投げて当てる」
対戦相手のブールや目標とするブール、ビュットに向けて、助走をつけてブールを直接投げ当てて弾き飛ばす。
但し、直接ブールを目標宣言したブール、または、ビュットに当てるか、50cm以内にワンバウンドさせて当てなければならない。
この2つの技術・テクニックを使って、点数を競い合います。
スポールブールの競技種目
スポールブールには、「シングルス・ダブルス」、「コンビネ」、「プレシジョン」、「プログレッシブ」、「ラピッド」などの種目があります。それぞれ、「スキル」、「体力」、「走力」、「持久力」、「知力」、「経験値」、「平常心」を駆使してプレーします。
種目ごとに、必要とするものが異なりますので、年配の方でも第一線でプレーすることが可能な種目もあります。
それぞれの種目で、世界選手権大会やワールドカップ、アジア大会など、日本代表となって世界で実力を試す機会もあります。U24大会、女子大会、男女混合大会などもあり、上を目指せる環境も揃っています。
年配の方でも第一線で活躍できる種目もあります。また、プレー自体を楽しむ環境や大会も揃っていて、ご自分のスタイルにあった取り組み方をしております。10代~70代のプレーヤーが、同じルールで競い合えるのも特徴の一つです。
「シングルス・ダブルス・トリプルス・フォース」(トラディショナルゲーム)
対戦型のゲーム形式 ポアンテとティールの総合力を競う
1対1、2対2、3対3、4対4などのスタイルがある。カーリングに似たルール。
まず、じゃんけんなどで、ビュット権を取ったチームがビュットを投げ入れる。(右図②のエリアから反対側の②のエリアに投げ入れる)
ビュット権を持ったチームから自分のブールをビュットに近づけて止まるようにポアンテ(転がす)する。(右図②のエリアから反対側の②にあるビュットをめがけて、②または③のエリアに止まらなければならない)
次に、相手チームが自分のブールをビュットに近づけて止まるようにポアンテ(転がす)か、止まっている相手のブールをはじき出すためのティール(投げ当てる)を行う。
この後、投げ終わって時点で、コート内にあるビュットに一番近いブールのチームに、得点優先権が与えらる。得点優先権を持っていないチームは、次のブールをポアンテ、または、ティールを行って投げ入れなければならない。このルールに従って、どちらかのチームがポアンテ、または、ティールを行う。
片方のチームのブールを全て投げ入れた場合は、残っているブールを相手チームが全て順番にポアンテ、または、ティールを行い、全てのブールを投げ終える。
得点は、ビュットに一番近いブールのチームに得点が入る。得点は、相手チームの一番ビュットに近いブールより、近くにある自チームのブールの数となる。
以上が、1メーヌ。(1セット)
決められた点数に到達するか、決められた時間が経過するまでメーヌを繰り返す。
ブールの数は、1対1の場合は、1人4球。2対2の場合は、1人3球。3対3や4対4の場合は、1人2球となります。
「コンビネ」
対戦型のゲーム形式 ポアンテとティールのスキルを競う
1対1、2対2があります。使用するコートは、上記(シングルスなど)を同じ
じゃんけんなどでビュット権と先攻・後攻を決め、ビュット権を取ったチームがビュットを投げ入れます。(右図②のエリアから反対側の②のエリアに投げ入れる)
この時、ビュットを中心とした半径70cmの円を描く。先攻のチームが、ビュットめがけてポアンテを行う。
ポアンテしたブールが、円の中で静止すると得点1がもらえます。もし、円の中に入らなければ、得点はもらえず、再び、ポアンテを行わなければならない。
円の中にブールが静止した場合は、相手チームがそのブールを目標にティールします。ティールして、相手ブールを円の外にはじき出せば、得点1がもらえます。もし、はじき出せなかった場合は、再度、ティールしなければならない。はじき出した場合は、相手チームがビュットめがけてポアンテする。
両チームのブールがなくなるまで繰り返します。先に、先行チームのブールがなくなった場合は、ビュットの位置に相手ブールをビュットと入れ替えて高校チームがティールを行う。
以上が1メーヌ。(1セット)
これをビュット権と先攻・後攻を入れ替えながら、8メーヌを行い、得点を競う。
「プレシジョン」
障害物を置いて、ティールのスキルを競う
個人種目
上記シングルスなどのコートに②のエリアに、右図のプレシジョンマットを置いて、反対側の②、③のエリアを助走エリアとしてティールする。
1番から11番まで、目標球(白玉)と障害球(赤玉、右図では黒玉)を設置して、ティールで目標球(白玉)のみ動かすことができれば、既定の得点が入る。交互にティールして、11球の合計得点で競う。
ティールの精度を得点化して競い合う種目。満点は、37点。
「プログレッシブ」
走力・持久力・ティールのスキルを競う
個人種目
プログレッシブマットを右図のように設置し、5分間で何球当てられるかを競う。
通常は、5分間、走りながら投げ続ける。
まず、右図のファーストラインから55cm離れたところに目標球を設置する。
反対側のセカンドラインに立ち、ファーストラインまでの5mを助走エリアとして、ファーストライン手前でティールする。そのまま、反対側のセカンドラインまで走り、スタンドに置いてあるブールを掴み、振り返って、反対側の目標球を5mの助走エリアを使ってティールする。これを5分間繰り返す。
目標球が、移動すれば得点1がもらえる。得点が入ると、目標球は、80cm後方に移動設置される。さらに、得点が入るとさらに、80cm後方に移動設置される。2度、後方に移動設置された後は、今度は、80cm前方に移動設置される。2度、前方に移動設置された後は、80cm後方に移動設置される。これを2か所同様に繰り返す。
持久力に合った走るスピードや走りながらティールするときの安定感、スキルがポイントになる。ゆっくり走れば、投げられる回数が減る。速く走れば、安定感が減る。このバランスが、人それぞれによって異なるので自分のスタイルを見つけることが大事。
「ラピッド」
走力・持久力・ティールのスキルを競う
プログレッシブマットを右図のように設置し、5分間で何球当てられるかを競う。
5分間、4投ずつ(2往復ずつ)2人がリレー形式で走りながら投げ続ける。
4球のうち、1投目と3投目は、ファーストラインから55cm離れた場所に目標球が置かれ、2投目と4頭目は、ファーストラインから215cm離れた場所に目標球が置かれる。
反対側のセカンドラインに立ち、ファーストラインまでの5mを助走エリアとして、ファーストライン手前でティールする。そのまま、反対側のセカンドラインまで走り、スタンドに置いてあるブールを掴み、振り返って、反対側の目標球を5mの助走エリアを使ってティールする。
4球投げ終わって(2往復)、スタート地点のセカンドラインに戻ってきた際に、チームメイトにタッチして入れ替わる。これを5分間繰り返す。
目標球が、移動すれば得点1がもらえる。
休憩タイムがある分、プログレッシブよりは、速く走って投げる回数を増やしたい。
スポールブール紹介動画
上記種目紹介では、通常の男子ルールでご紹介しました。女子の場合は、若干、ルールが異なる場合がありますが、概ね同じです。(距離が短いケースがあります)
ご自分の体力、スタイルに合った種目を見つけて、専門的に腕を磨いても良し、全ての競技に挑戦するも良し。世界大会を目指しても、チームメイトと競いあったり、自分の記録に挑戦するも良し。様々な、スタイルでスポールブールを楽しめます。
それぞれの種目で、1年に1度、「全日本選手権大会」が、日本各地で行われています。種目別の日本一を目指して、切磋琢磨しています。つまり、数カ月に1度程度、種目別の全日本選手権大会が開催されていますので、1年中、モチベーションがキープできます。
その他にも、随時、各種大会が、各地で行われていますので、ご自由に参加できます。
加入連盟
スポールブール競技を取りまとめる連盟 プレイヤーは、日本スポールブール連盟に登録すると全日本選手権や各種大会に出場できます。年会費(更新料):3,000円 (新規登録の場合は、別途登録料が必要)
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