境界線のない社会をめざす
境界線のない社会をめざす
私たちはもともと愛知県名古屋市を中心に、若年性認知症の当事者や家族、そしてパートナーと呼ばれる人々がつどう場のメンバーでした。そこでは、ともに旅をしたり、ときには認知症に関する啓発活動や、他領域の人たちとのコラボレーションといった活動も展開していました。
そのような活動を展開していく中で、私たちは多くの時間をともにすごしてきました。特に、ともに旅をすることは素晴らしい体験でした。
ともに時間をすごすことで、私たちはお互いをより理解することができました。認知機能障害が生活のどのような場面に影響を及ぼしているか、その影響をどんな工夫で乗り越えようとしているかといった体験には、これからの社会を考えるヒントが詰まっていました。そして仲間たちと認知症とともによりよく生きるということや認知症フレンドリーな社会について語り合いました。
私たちはそうした活動の中である問いを抱きました。それは、この社会の中で「認知症の人とそうでない人という境界線は存在するのか」という問いでした。
この社会では、まるで認知症の人とそうでない人という境界線が実在するかのように人々はふるまっています。その境界線は深く人々の意識に内在化し、社会に分断をもたらしているように見えます。その一方で、私たちはともに時間をすごす中で、そんな境界線などなく、友人として時をすごしていました。
この境界線に対する認識のズレが、このコミュニティの出発点になりました。そして、まさにボーダレスというこのプラットフォームの名称は、私たちが考える社会のあり方をしめしているのです。
最近のできごと。
日本認知症ケア学会認知症ケア賞実践ケア賞を受賞しました!
これまでと、これから。