「Pretty good!」
英会話のレッスンで、調子を訊かれたときにそう返すことがある。
仕事で疲れているときや普段と変わらないときは、「Well, I'm ok」とか、「Not so bad」などと返事をする。
「Pretty good」を使うときは、すこぶる気分が良いときだ。
「ねえねえ。聞いてくれる?」思わず話したくなるようなワクワクが、つい口から飛び出てしまった感じ。
意味は変わらないのになぜ、「Very good」と言わずに「Pretty good」と言うようになったのだろうか。
たぶん、p音のせいだ。音を出すのに力が要る破裂音は、口にするだけでポジティブなパワーをくれる。ワクワクが、さらにブーストされるように思える。
そういえば、「positive」もp音だ。
日本語の「ぱぴぷぺぽ」とはなにかが違う。唇の内側から勢いよく息を当てて出すpの音が先頭に来る単語は、英語っぽい。
prettyの他に、pleasureとかpreciousとか、なんだかわたしの心を浮き立たせるような言葉が浮かんでくる。
「Pretty bad」「I'm pretty busy」とも、ネイティヴは普通に言うらしい。
だが、マイナスイメージの単語に対してではなく、プラスイメージの単語に対してわたしは「pretty」を使いたい。
p音がくれる力は、単語そのものが持つ意味を何倍にも強めてくれると思うから。
英会話レッスンで「How was your last week?」と訊かれたとき、何と答えよう。「Pretty good」は次、いつ出るだろうか。
こころの高揚がいつ来るのかなんて、わたしにも分からない。