1月4日、会社の全体ミーティングで令和四年の目標を聞かれ、「フォレスト・ガンプより走る」と答えた。
友人に誘われ3月20日の千葉マラソンに向かうことになったものの、今は5キロが精いっぱい。
『レイジング・ブル』のロバート・デ・ニーロに負けないくらいパスタを食べすぎたせいで、半年間で10Kg太ってしまった。
ガンプが何キロ走ったのか調べてみると、3年間で15,000マイル(約24,140km)。日本の外周が2万キロなので、丸々1周したあと、択捉島から香港まで行ける。
箱根駅伝で優勝した青学が1時間で20kmを走破するから、このペースで不眠不休なら53日間で24,150km。ギリギリ、フルマラソンに間に合う。
去年、東京オリンピックの閉会式の直後、本来の東京コースの42.195キロを真夜中に独りで走った。それをFacebookでシェアすると「河瀬直美が作る記録映画より面白い」と絶賛してくれたひとがいた。
『ロッキー』のシルベスター・スタローンも『血煙高田馬場』の阪東妻三郎も、ただ走る姿だけで人々を突き動かしてきた。走ることは空白を獲得することに違いないが、それを見るひとが空白を埋めてくれる。
目標も宣言した瞬間、じぶんから解放され、聞いたひとにバトンが渡される。そこには達成も未達も、こたえあわせも、まちがいさがしもない。
扉を開けて外に出よう。きっと、フォレスト・ガンプはあなたの街を走っている。