AMEDの生命科学・創薬研究支援基盤事業(2022〜2026年度)では、事業に参加する機関がもつ研究技術力を、日本中の生命科学研究の発展に役立てるための活動を行っています。「研究支援」とよばれるこの活動を通して、生命科学研究および創薬研究の最前線を推し進めていくことを目指しています。多くの研究力を結集することから、本事業はBINDSとよばれています。
発現機能・インシリコ融合ユニットは、1細胞/微小組織からはじまるDNA/RNA解析、プロテオーム解析、メタボローム解析、およびバイオインフォマティクス解析のオールインワン解析の研究支援を行っています。また、各部分の解析を独立に用いた研究支援も実施しています。
早稲田大学では、独自の微小組織採取装置を活用し空間的位置情報を担保した微小組織DNA/RNA-seqライブラリ調製法を活用しています。創薬に直結する臨床検体の解析では、貴重な試料から多角的な分析や対象部位を絞った分析が必要です。早稲田大学の技術は、従来法では実施できない微量精密分析を実現することができます。さらに、mRNAの全長解析も可能ですので、細胞ごとの選択的スプライシングの違いを解析することもできます。さらに、九州大学がもつ世界最高精度の各種クロマトグラフィーおよび質量分析(MS)技術を用いて、高感度メタボロームおよびプロテオーム解析システムを活用し、微小組織サンプルに含まれる代謝物およびタンパク質の超網羅的かつ定量的な情報を取得します。
測定から得られる電子データの解析も、早稲田大学と東京大学で実施しています。ノンコーディングRNAを含むRNA情報、発現タンパク質、タンパク質と相互作用するメタボライトの情報を抽出します。早稲田大学には、一般的なタンパク質解析ツールに加えて、高精度アラインメントツールや発現タンパク質のオーソログ解析ツール、ホモロジーモデリングツール、RNAの二次構造予測ツールやRNAの多重アラインメントツール、 RNA-RNA相互作用予測ツール、構造予測統合Webサーバなどがそろっています。東京大学には文献からの関連情報抽出の技術があり、これらを活かした研究支援を行います。
研究支援の流れ
研究支援を申請する際の注意事項
BINDSによる研究支援活動は事業費によってまかなわれていますが、各年度の事業費には上限があります。そのため、年度の上限を超えてしまった場合は、翌年度までお待ち頂くことになるか、消耗品などの費用をご負担頂く場合があります。
2023年10月7日(土)午後に開催する講習会のテキストを列挙しておりましたが、整理のためにいったんリンクをはずします。近日中にページを再編集して掲載します。