4月7日、麻布中学校の入学式が挙行されました。入学式では、予算委員会議長、予算委員会監査局長、サークル連合会計局長(役職はいずれも2025年度)、第79回文化祭実行委員会委員長の4名が在校生を代表し、新入生へ歓迎の挨拶を行いました。
はじめまして。2025年度に予算委員会で議長を務めておりました千葉雄飛と申します。
まずは、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
また、保護者の皆さまにおかれましても、ご子息のご入学おめでとうございます。
新入生の皆さんが6年間通い、保護者の皆さまも6年間関わることになるこの学校がどんな学校で、より良い麻布生活を送るためにどうすればよいかお話ししたいと思います。
この学校は「自由」だということをなんらかの形で見聞きした人は多いと思いますが、それはどういうことなのでしょうか。それは、与えられた裁量が大きく、選べる道が多くあるということだと私は考えています。
言うなれば、この学校は駅ビルが一体になったターミナル駅のようなものです。
皆さんは、駅ビルを回って、授業や部活動、生徒活動といった色々な「お店」に入ることができます。
また、駅ですから色々な方向に伸びる路線があります。
列車に乗って学校の外で様々な経験をすることもできます。
しかし、駅ビルの広場にぼーっと立っていても、基本的に何も始まりません。
列車に乗ってみようと思っても、乗る列車や列車が発車するホームを自分で調べなければなりません。
また、山手線のように一本逃したとき、すぐ次の列車が来るとは限りません。
また、場合によっては事前に特急券を買う、というような事前の準備をしないといけないこともあります。
つまり、何をするか、そのためにはどうすれば良いかということを自分で考えなければならないのです。
これは、ある意味でこの学校の「自由」の帰結でもあります。
そんなことわからない・難しいと思うかもしれません。
だからこそ、まずは特に最初の1年間、たくさんチャレンジしてみましょう。
そのなかで、何をこれからしたいか、考えていきましょう。
先ほどの例えを使えば、駅ビルの広場にいるだけでは状況が変わらなくても、勇気を出して店に入ってみれば新たなことを知れます。
列車の情報をその店で聞くことができることもあるでしょう。
列車を逃しても、5分後には来なくても、もう少し待ってみれば、また次の列車は来るはずです。
失敗を恐れすぎず、自ら動けば、この6年間の密度をより高めて、得るものを増やせるはずです。
最後に、私も5年前には皆さんと同じ場所に座っていたのですが、その時には5年後自分自身がこの場所に立つなど、想像もしていませんでした。
こんなふうに、5年間で想像できないような変化が新入生の皆さんに訪れます。
もちろんそれを皆さん自身が気づくのは難しいこともあると思いますが、
そばにいる保護者の皆さまには伝わるものだと思います。
保護者の皆さまはご子息のそんな変化を楽しみにしていてください。
きっと、ご子息も大きく進化して、跳躍してくれるはずです。
新入生の皆さん、保護者の皆さま
これからの6年間が実りある生活になることを祈念しています。
麻布での生活をぜひ楽しんでください。
麻布生諸君、おはようございます。そして、ご入学おめでとうございます。保護者の皆様におかれましては、ご子息のご進学、心よりお祝い申し上げます。
昨年度、予算委員会監査局長を務めておりました、青島蓮と申します。
皆様にいくつか質問をしたいと思います。麻布学園の1番の特徴はなんでしょうか。多くの方が「自由」という言葉を頭に思い浮かべたと思います。ではこの学校における自由とはなんなのでしょうか。制服が存在しない、髪を自由に染めて良い、授業時間外で出前を頼んで良い。こうした例が挙げられると思います。今、新入生の皆さんは、これからはじまる「自由」な生活に胸を踊らせていることでしょう。ただ、一つ僕から言いたいのは、この麻布学園で自由を謳歌するの決して簡単ではないということです。それはなぜか、大きく分けて2つあると僕は考えます。まず一つは自由を履き違えてしまうという点です。
例えば、この学校を代表する行事である文化祭。例年1,000万を超える予算を全て生徒が管理し、当日の運営から後片付けまで全て生徒自身が担います。しかし、その中には、文化祭を運営するものとして、自由を謳歌する麻布生としてふさわしくない行動をとる生徒も存在します。そうした場合、文化祭での行動の制限や、予算の減額といった処罰が生徒の手によって下されます。この麻布学園の自由は何十年も前の我々の先輩方が学園紛争を勝ち抜いて得たものです。そして、その自由は教員の方々、保護者の方々、そして社会の信頼の上に成り立っています。このことをぜひ忘れないでください。
2つ目は自由すぎるという点です。この麻布学園は何度も言う通り、とても自由な学校です。部活に入るのも自由、自治機関に入るのも自由、授業を真面目に受ける受けないも自由。教員の方々の視線が痛いので止めときますが、このように極論を言ってしまえば、なにもしないまま6年間を終えることもできると言うことです。もちろん、そのような生き方をするしないは個人の自由ですし、否定はしません。しかし、受験生なのにも関わらず、国際交流に参加し、つい先日、イタリアから帰国した青島蓮の意見としては、様々なことに挑戦した方が圧倒的に楽しいです。最初は何をしたらいいのかわからないと思います。そんな時は先輩に聞いてみましょう。もちろん僕に聞きに来てもらっても構いません。高3-1にいつでもいますよ。また、今新入生の皆さんは僕の話をよく聞いてくれていますが、この学校で生活を送ると、不思議と人の話を聞かなくなり、文字が読めなくなってしまいます。この現象への対策はあらゆる物事に対してアンテナを貼り続けるということです。この学校には数え切れないほどの選択肢が転がっています。それを選ぶかどうかは個人の自由です。しかし、その選択肢すら知らないというのは完全に個人の責任です。皆さんはもう小学生ではありません。1人の中学生であり、1人の麻布生です。常にアンテナを貼り続け、選択肢を認知すること。そこから麻布学園の生活が始まります。
最後に、僕含め今から発表する全員が皆さんのように中学1年生のときに入学式で先輩方の話を聞いていた記憶を鮮明に思い出せます。それほど、麻布での6年間はあっという間です。新入生の皆様が自由を履き違えることなく、常にアンテナを貼り続けながらこの麻布学園の自由を謳歌できることを心より願っております。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。そして、ご臨席の保護者の皆様、ご子息の御進学に際し心よりお慶び申し上げます。二〇二五年度サークル連合会計局長を務めておりました、山本拓音と申します。
さて、新入生の皆さんは、さまざまな期待や不安を抱えてこの場所に立っているでしょう。大切な青年期を麻布で過ごす事になった君たちに何を話せば良いのか、とても迷いました。中高時代を中心とした青年期はマージナルマン・境界人と呼ばれ、子供と大人の狭間にいます。この時期をどのように過ごすかによって、皆さんがどのような大人になるのか決まるわけですから、ご子息を麻布に入れようと思った保護者の皆様は、大変素晴らしい決断を下したということです。
さて、麻布は自由な学校だとよく言われますが、自由とは何なのでしょうか。倫理の分野では、しばしば、消極的自由と積極的自由という言葉を使います。自分の行動に他者から干渉されないという消極的自由と、より優れた生き方を目指し、自らの意思によって自分を支配する積極的自由。制服がない、校則がないといった麻布の自由は専ら消極的自由だと思われがちですが、僕はむしろ、積極的自由こそが麻布における自由の本質だと考えています。
麻布では、それぞれの生徒が、自分のやりたいことを自らの意思で選択する自由があります。これこそが、麻布が真の進学校である所以です。勉強のみが麻布での楽しみではないということです。今日、皆さんに挨拶をさせていただいた僕たちは自治に中高生活の多くの時間を割いてきたわけですし、他にも部活動や研究活動など、様々なことにチャレンジしている人がたくさんいます。皆さんにも、この麻布生活でさまざまなことに挑戦し、自分がしたいことを自分の力で探して欲しいと思っています。
とはいえ、つい先月まで受験勉強に全てを費やしてきた皆さんには、どうしたらいいのかわからないという人も多いでしょう。新しいことを始める時には、自分にできるだろうかという不安がつきまといます。この不安に打ち勝つためには、自分の能力を信じ、「自分ならできる」という自信を持つことが必要です。これを、自己効力感と言います。自己効力感を積み重ねるために、日々、小さな挑戦を続けてみてください。毎日五分早く起きてみる、昨日は立ち漕ぎで登った坂を今日は立ち漕ぎせずに登ってみるーこんなちょっとしたことに「できた」という達成感を感じ、自分を褒めてあげることで、いざ「あれをやってみたい」「こんなことをしたい」と思った時に、自己効力感、つまり「根拠のある自信」としてあなたの背中を押してくれるはずです。
さあ、僕の話を聞いて、皆さんはこの麻布生活で何をしたいと思いましたか?僕ら自治をやってきた人間としては、皆さんが自治に関心を持ってくれるのが一番嬉しいのですが、麻布の楽しみ方は人それぞれです。自分の生き方を見つけ、皆さんが麻布生活を満喫できることを祈っています。
そして、保護者の皆様。ご子息が自らの道を進もうとするのを、どうか止めないでください。ご子息は、すでに半分は大人です。自分の行動に責任を持つ準備はできています。彼らの残り半分が大人になるためには、大人の無関心が必要なのです。保護者の皆様が適切な距離から見守ってくださいますよう、全校を代表してお願い申し上げます。
最後に、改めて、新入生の皆さん、入学おめでとう。六年後、皆さんが笑顔でこの学校を卒業できるよう、願っています。
入学おめでとう。第79回文化祭実行委員会委員長の輪田侑希です。
君たちはこれから6年間を麻布で過ごしていくことになる。
その中で、麻布で過ごすうえで最低限知っておいてほしいことを、今日は3つ話すから。
ぜひ聞いてほしい。
一つ目は麻布の自由について。
君達は今日から麻布で自由だ。だから自分で考え、自分で選び、自分で行動してほしい。
そして自分の行動には責任を持て、本当に自分で考え抜いて行動していれば責任を取ることに後悔も疑問もないはずだ。
その上で自由とは当たり前のように与えられるものではない。自由ってのは使わないでも壊れてなくなっていくし、変わっていくものなんだ。
でも変化があるっていうのは悪い事ではない、麻布の自由ってのは麻布生が何を望んでいるかで変わっていくんだ、だから君達は自分の手で麻布を作り上げていってほしい。
二つ目は、先入観で判断するなということだ。
君たちはまだ、麻布のことをほとんど知らないと思う。
そしてこれから麻布で過ごす中で、今まで知らなかったものにたくさん出会うはずだ。
そのときに、無駄な先入観を持たないでほしい。
先入観は、ときに自分の経験や成長の邪魔になる。
だから、気になることがあったら、自分で体験して、自分の目で見て、自分の肌で感じてほしい。
人から聞いたイメージだけで決めつけず、まずは麻布に飛び込んでみてほしい。
そして三つ目は夢をもてということ。
君たちには今、何か夢があるだろうか
そして、それを叶えたいと思うなら、中途半端にやるな。
本気で向き合って、全力でやり切ってほしい。
俺は麻布で文化祭に魅了されて、夢と情熱を文化祭に注いでいる。
君たちにも、そうやって本気で打ち込めるものを見つけてほしい。
そして、自分の夢を持って生きてほしいと思う。
改めて、入学おめでとう。
これからの6年間を、自分で選び、自分でつくっていってほしい。
君たちがどんな麻布をつくるのか、楽しみにしている。