本が好きなので本のページを作りました。
印象に残った本、おすすめの本、色々。西洋文学は翻訳がいくつかあるものもあるので、作者+作品名で記載していることが多いです。
アンドレ・ジッド『狭き門』
福永武彦『草の花』
狭き門と草の花は自分の中では同じカテゴリに入ります。理想を持った人物がその理想に灼かれてしまうという点において。あまりにもこの本が好きなので、いろんな友人におすすめしてきたのですが、ある人によっては「独りよがりの陶酔」だとか「自己中心的」だとも。その通りでもあると思います。ただ、この本を読んだ中学・高校の時、どのように生きるのか考えた上で社会に迎合するのではなく、自分の理想において殉じるという姿はあまりにも美しく見えたのです。もちろん、そういった道には困難がつきものですが。自分らしく生きてもいいんだよってことはずっと言い続けたいなと思っています。
神谷美恵子『生きがいについて』
神谷美恵子さんは私の最も尊敬する一人です!人文学(この方は文筆や翻訳)と医師という、一見正反対に見えるようなものであってもやればできるんだなと思わされまして。。。あと、生き方がとても理想でした。らい患者さんのために人生を捧げるという、そんなやりたいことに賭けれるのだなと。私は静岡の地方出身ですので、基本的には公立の学校に通って、国立の大学へ通ってお金をかけずに就職をするという価値観が良しとされる価値観の中に生きていました。その中で、自分自身のやりたいことをするだとか、そもそも生きる幸せとはなんなのかとか、そういったことは全て本の中の人物と対話してきた自覚があります。
セネカ『人生の短さについて』
高校三年生の思春期に読みました。その中でストア派に興味を持ち自省録にも興味を持ちました。高校3年生の思春期に読んだ中としては後述するfateから入ったのではあるけれど自分を律し禁欲を第一とするストア派の考え方はとても憧れて見えたのでした。ただ、今でこそわかるあとがきの「ストア派には情熱が足りない、これからを楽しむというその意欲が見えない」(うろ覚え)という後書きが今となってはとても納得させられるな、と思いました。きっと人生には楽しみも必要なんです。
カント『道徳形而上学原論』
私が哲学を好きになった理由でした。考え方があまりにも美しすぎませんか。「我が上なる星空と我が内なる道徳律」という、もちろん抜けている点や考慮すべき事項もあります。ただ、絶対的な善とは何か、と考えていた高校生当時に一つの答えを出してくれた気がしました。すなわち、自分が善い人になるべきであると。(善い人ってなんだろうね、っという問いにはつながりますが)
アーレント『人間の条件』
こちらは大学の倫理の先生の影響から読み始めました。難しくて、読めたとは言えないレベルではあるのですが、、地球上に生きるすべての人がそれぞれ固有の視点と知見を持っていること、そして互いに関わり合うことでさらに豊かなものが生まれてくること。元来の人見知りではあるのですが、そんな話を知ってしまったら、今関わっているすべての人の話を聞きたくなってしまいました。いろんな人と関わり合う楽しさと可能性を見せてくれた本です。
ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』
会社員やりながら大学院で勉強をし始めて半年ぐらいに読みました。フェミニズム?の古典らしいことを知りました。「女性が小説を書こうと思うなら、お金と自分ひとりの部屋を持たねばならない」まさに、だと思うんですよね。女性の経済的・精神的自立を訴え、そのことをシェイクスピアに妹がいたなら?という仮定の上で論を進めていきます。才能があっても機会も教育も与えられず、悲劇的な最後を迎える想像を踏まえると、100年前の女性たちはどんなふうに生きていたのか、とても「時代が違ったから仕方ないね」言葉だけでは切り分けられない気がしました。。(ここもっと上手く言語化したい…!)
働きながら研究をして、とても大変!やりたいこともあるけど諦めないといけないのか?と思って鬱々としていた時、この本を思い出して、私たちの時代はとても恵まれていること、今この時代にどう生きるべきかを今一度考えさせられました。そして働いているからかこういう現実的な話も理解できるようになれたのかなと思いました。
Fate stay/night
これは本ではないのですが、これらの本を読むきっかけになった作品なのであげました。多くは言うまい。ただし、自宅で燻っていたときにとてもかっこいいキャラクターたちを見て、私たちもこんな人みたいになりたいと思わされたことがいろいろなきっかけだった気がしています。そのために、内向的だった自分は本を読み始めて、さらに尊敬できる人を見つけて、そんな人たちと自信をもって話せるようになりたいと思ってずっと選択肢を選んできたなと思います。
輪るピングドラム
これもアニメです。ただしですね、ご存知の方はわかるように比喩表現多すぎ難解アニメです。幾原先生さすが過ぎますね。私は昔からアニメや漫画、ゲームに親しんで生きてきたわけですが、その中でアニメの価値を感じさせた一作です。(同じ括りでは「少女革命ウテナ」も良かったです。)
アニメはいわゆるエンタメと分けられますが、それだけでもない、人の心を揺さぶり、その方向性を変えてしまうものもある。私はそれが輪るピングドラムでした。直接的な表現ではなく、デフォルメされた表現、背景、比喩、こんな表現方法があるのか、と驚かされました。結局、伝えたいメッセージは「愛してる」、だとか「みんなで生きていこう」だとか、運命の果実を食べよう、半分こしよう、その人生の重さを一緒に抱えて生きていこうと言うことだと思うんです(こちらはこちらで、「人生の耐えられない軽さ」にもつながるとは思います)。
そして、私自身、何度もそういった本の文章を読みました。道徳の授業でも学びました。いろんな人に言われました。でも、文面でしか追えていなかったんだなと思っています。東日本大震災や地下鉄サリン事件など実際に起こったことを本作品のモチーフに、自身の罪、それをみんなで引き受けていく。こう言うことなんだって物語で魅せられた気がしました。今でも思い出します、大きな図書館にいる陽毬、電車でずっと待っているももか、そしてずっと動けない眞悧先生。。。数年後、人生に迷った時にかけてもらった言葉も「人生は一人で生きていくしかないけど、みんなとその重さを支え合って生きていくものだよ」でした。
予測する心
遠読
谷内江 望, (2026), アカデミックの泳ぎ方, 羊土社.
岩波書店編集部 編,(2021), アカデミアを離れてみたら――博士,道なき道をゆく, 岩波書店
福井 安紀, (2021), 職業は専業画家――無所属で全国的に活動している画家が、自立を目指す美術作家・アーティストに伝えたい、実践の記録と活動の方法, 誠文堂新光社.
一部アカデミアから離れた本もありますが、こういった本は現実的にどう振る舞うべきか?という点について自分を正気にさせてくれるのでとても重宝します。