教室のチラシには、講師作例として肖像画の模写を掲載しました。
元となる絵の作者はドイツの画家フランツ・ヴィンターハルター(Franz Winterhalter )。
作品名は"Portrait of Empress Maria Alexandrovna" (1857)。模写ではこの一部を切り取って描きました。
油絵の肖像画を透明水彩で模写するのは今回が初めてです。
異なる画材でどこまで似せられるか興味が湧いたことがきっかけですが、普段のデッサンで使っている画用紙が余っていたので、描き心地を確かめる目的もあります。
上の写真はクロッキー帳にフリーハンドで描いた下絵の作例です。
水彩を描く際は、これくらい薄く線を描き、軽くトーンをつけることもあります。そして、形の微調整は絵具をつけながら行っていきます。
フリーハンドで描くことは比率や傾きを測る良い訓練にもなります。
個人的には、正確な形を捉える技術はある程度(自分の表現に必要な分)で十分だと思ってます。私の場合、時々練習しないとその感覚を忘れてしまうので、デッサン(鉛筆画)で模写する際は必ずフリーハンドで描くようにしています。
訓練といっても、この過程は実はとても面白く、つい時間を忘れて没頭してしまいます。
ただ、今回水彩模写した作品(下の写真)は時間の都合上、輪郭部分だけ転写し、着彩に集中することにしました。
透明水彩は他の画材に比べて修正しづらいので、慎重に色をのせていったほうが良いです。
私のように普段油絵ばかり描いてると、「まあ、間違えても何とかなるだろう」と楽観して大胆に色をつけてしまい、後悔することもあります...。
とくに、今回使う水彩紙は薄いスケッチブックタイプのもの。
普段使いの厚いブロックタイプではないので、修正のために色を抜こうとすると表面がすぐ剥がれたり、シワができたりしてなかなか難しかったです。
もちろん良い面もありました。いつも使っている水彩紙よりも発色が良いこと、紙が薄いぶん筆の伸びがよいこと、独特の滲みが生まれることなどが今回わかったことです。
同じ絵具を使っても、紙質によって表現が大きく変わります。
やはり、いろいろな画材を試してみて、失敗を繰り返しながら自分に合うものを探していくことが大切だと改めて感じました。
(完成作:F6サイズ / 透明水彩)