「有明海沿岸地域の再生を願う会」からの
署名の呼びかけ

有明海沿岸地域の再生を願う会では、下記の署名を実施中です。この署名は有明海沿岸住民からの意見として、この地域に住む18歳以上の人々を対象に募集しています。ご協力をよろしくお願いします。

署名集約期限 第3次:2021年831
署名用紙(PDFファイル)は以下からダウンロードできます。

私たちは、有明海沿岸の住民、あるいは事業者として
諫早湾干拓問題の和解による解決と有明海沿岸地域の再生を願い
農林水産大臣に対し、「基金案」に固執せず、「開門調査」の実施を
含めた話し合いに応じることを強く求めます。

農林水産大臣 野上浩太郎 様

 2021年4月28日、福岡高裁は、諫早湾干拓事業に関わる請求異議訴訟の差戻し審において、当事者である漁業者および国に対して「和解協議に関する考え方」を示しました。この中で福岡高裁は、「本件訴訟のみの解決に限らない、これを含む広い意味での紛争全体の、統一的・総合的・抜本的解決及び将来に向けての確固とした方策の必要性と可能性を意識」し、「これになんらかの方向性を造り出す機会を設定できないか、検討を続けてきた」とのべた上で、「各排水門の開門をめぐる一連の紛争経過を踏まえ、その根本的な解決を図るため、当事者双方に対して、和解協議の場についた上で、合理的な期間内に集中的に協議を重ねること」を求めました。

 福岡高裁は、「考え方」の最後を、「国民的資産である有明海の周辺に居住し、あるいは同地域と関連を有する全ての人々のために、地域の対立や分断を解消して将来にわたるよりよき方向性を得るべく、本和解協議の過程と内容がその一助となることを希望する」という言葉で締めくくりましたが、これはまさに、私たちの長年にわたる願いです。

 私たちは、有明海沿岸で暮らし、漁業、農業や関連する事業に関係する者として、諌早湾干拓事業によって、地域に分断や対立が生じてきたことに心を痛めてきました。今回、福岡高裁が提案した和解協議が、この分断や対立を解消する第一歩になることを強く期待しています。特に、農林水産大臣に対しては、諌早湾干拓事業をすすめてきた当事者として、また、農業と漁業を所管する立場から、福岡高裁の和解協議の提案を真摯に受け止めることを求めます。その上で、いわゆる「基金案」のみに限定せず、「開門調査」の実施を含め、有明海の環境と地域社会の再生のための率直な話し合いに応じるよう強く求めます。

【有明海沿岸地域の再生を願う会;呼びかけ人】

長崎県:松本正明(島原市、漁業)、室田和昭(雲仙市、漁業)、佐賀県:中島義允(鹿島市、製網業)、平方宣清(太良町、漁業)、川崎賢朗(佐賀市、漁業)、佐々木成人(同、漁業)、西村昭彦(同、漁業)、福岡県:松藤文豪(大牟田市、漁業)、田中和利(柳川市、漁業)、北原敬二(同、漁業)、西田竜治(同、漁業)、境 大志(同、漁業)、熊本県:前田 力(荒尾市、漁業)、末次伸一(同、漁業)

署名送付先:〒849-1613 佐賀県藤津郡太良町大字大浦丙769-4平方宣清宛/FAX 050- 3512-4987

署名についてのホームページ https://sites.google.com/view/ariakekai

この署名は、農林水産大臣に提出し、福岡高裁および長崎県、佐賀県、福岡県、熊本県の各知事に写しを提出しますが、この署名の目的以外には使用しません。