AASでは,授業の振り返りや授業中に投稿された意見といった生徒の文章が,グーグルスプレッドシートに蓄積されていきます。
また,授業前と授業後での生徒の記述を抽出したり,ある学級と別の学級の,同一の授業場面での文章を比較したりすることは,グーグルスプレッドシートのフィルター機能を使うことで比較的簡単に行えます。
AASのこのような利点をいかして,抽出した文章を文ベクトルで分析する方法「基準文適合度分析法」を考案しました。
基準文適合度分析法とは,ある基準となる文章(基準文)を用意し,その「基準文」の文ベクトルと,生徒の記述に対する文ベクトルとの距離や適合度を求めることで,数値(スカラー量)を得,その数値に対して分析を行う手法です。
このツールは,AASに登録することで利用可能となります。
基準文適合度分析法による文ベクトル分析ツールは,AASに登録することで利用可能となります。
AASへの登録方法は,こちらをご覧ください。
ここでは,基準文適合度分析法による文ベクトル分析ツールの使い方を,手順に沿って解説していきます。
AASの設定ファイルに,「基準分一覧」シートと,「クラスA文ベクトル」シート,「クラスB文ベクトル」シートが,あらかじめ用意されています。
これらのシートのうち,「クラスA文ベクトル」シートまたは「クラスB文ベクトル」シートを開き,分析したい記述文章をコピー&ペーストするなどして流し込みます。
「クラスA文ベクトル」シートと「クラスB文ベクトル」シートの差は,今のところありませんので,どちらのシートを使用してもかまいません。
「基準分一覧」シートの使い方は,次節「基準文の設定」で解説します。
「基準文一覧」タブから,B列に基準文を入力します。
A列のチェックボックスは,本ツールの実行後に自動でチェックされる仕様となっていますので、最初は外しておいてください。
(逆に,本ツールの実行後に自動チェックされたA列のチェックボックスを外せば,再度その基準文が実行されることになります。)
以上で,事前の設定は終了です。
いよいよ,文ベクトル分析ツールを起動して,分析を実行しましょう。
AASに登録する際の登録確認メールに,文ベクトル分析ツールへのリンク(URL)が示されている(図中赤枠)ので,そのURLを開くことで文ベクトル分析ツールが起動します。
文ベクトル分析ツールを起動すると,次のような画面が表示されます。
この画面の登録メールアドレスに,AASに登録したメールアドレスを,プロジェクトIDに,AASのプロジェクトIDを入力し,分析モードを「NLIモデルによる分析(適合スコア)」または「S-BERTによる距離測定」から選択して,分析を実行ボタンを押します。
NLIモデルであれば適合スコア,S-BERTモデルであれば距離測定が行われます。
AASの設定ファイルの「基準文一覧」タブから,基準文を順次読み出し,「クラスA文ベクトル」シートと,「クラスB文ベクトル」シートに記述されている文章が分析されます。
分析後は,「基準文一覧」タブのA列のチェックボックスが自動的にチェックされています。
このチェックを外せば,次回の分析時に同じ基準文で分析されますので,同じ基準文で繰り返し分析ツールを実行する場合に便利です。