研究室(ゼミ)について

「大阪公立大学管理会計研究室」は,新井康平が担当するものです。学部3年生ゼミ,学部4年生ゼミ,大学院生などの所属学生・院生によって構成される予定です。 

管理会計研究室という名称ですが,学部ゼミでは,会計の基礎的な素養を踏まえた上,各自の研究においてはひろく経済・経営領域からテーマを選択し卒業論文にとりかかることを想定しています。

しかしながら,研究方法としては厳密に科学的な方法をとることを要件としています。定性的方法,定量的方法いずれを選択するにしても,「問に応じた研究方法論を選択しているか」といった視点で指導されると考えてください。

また,修士論文や博士論文においては,テーマは管理会計に限定され,研究手法も定量的な方法に限定されます。


・現所属

・D3:KSG氏(テーマ:投資の撤退)

(卒業生)牧野功樹 先生 (現:拓殖大学商学部助教)

・ゼミ

学部ゼミの運用は,2020年度より開始予定です。

学部ゼミでは,研究・調査の基礎を学びます。前期はRと呼ばれる統計処理ソフトを利用し,定量的分析や因果推論の基礎を学びます。また,論文作成のためのノウハウを学び夏季休業中に時間外学習として,夏季論文をチームで作成してもらいます。

必修科目を除いて,2年生後期までに履修しておくと望ましい科目は次のとおりです。


(会計・経営基礎)


(方法論的基礎)


以下は,群馬大学時代の4年生ゼミについての覚書です。参考にしてください。

【マイルストーン1】夏レビュー論文の提出(締め切り8/30:ゼミのDropboxへ提出)

次の5点がそろっていれば合格です。

なお,論文として完成しているかどうかは問われません。ただし,参考文献リストの作成方法は,ここまでにマスターしてください。 

これを満たしていないと新井が判断した場合,同じ経営領域の他の先生に論文を送付し,その先生も「あと半年では卒業論文の作成が見込めない」と判断した場合,この時点で単位を不可とします。次年度以降,もう一度卒業研究を履修するなどの対応をとってください。


【マイルストーン2】卒業論文の提出(締切12/20:ゼミのDropboxへ提出) 

社会情報学部のディプロマ・ポリシー(学位授与の基準,WEB)に照らして,判断します。具体的には,次の点が評価対象です。

・はじめに 

・先行研究のレビュー 

・研究方法 

・調査結果 

・調査結果の考察 

・結論

提出がない場合は,この時点で単位を不可とします。


【マイルストーン3】提出した論文についての新井からの修正要求を踏まえて,社会情報学部の手続きに則って卒業論文を期日までに提出し,卒業論文報告会において報告を行うこと。 

この時点では新井の評価は行いません。他の経営・経済領域の先生からも問題無いとの判断をいただければ,卒業研究の単位を与えます。もし,他の先生から不可の判断を頂いた場合,卒業論文を送付し再度のご判断を頂いた上で,それでも不可という意見を頂いた場合は当該学生の単位は不可となります。 

※注意して欲しいのは,ディプロマ・ポリシーの明確化で,いくら学生に内定が出ていようが,卒業研究が未熟である場合には不可にするということが合意されつつあるという点です。事実,今年も内定が出ていた学生が卒業研究が未熟であるために卒業研究を不可にしたという事例があります。この点は一層厳しくなることが予想されますので,各自,しっかりと卒業研究に取り組んでください。なお,卒業研究の報告会でどの先生と一緒になるのか(つまり,実質的な副査となっていただくか)は,事前には不明で,12月か1月の教授会で決定する場合が多いです。


参考:卒業研究修了者の進路 

卒業生の進路は次のようなものです。 

(一期生,2015.3卒業) 

銀行(群馬銀,武蔵野銀),学習塾,メーカー,SE,リース会社 

(二期生,2016.3卒業) 

銀行(日銀,群馬銀,足利銀,東和銀),メーカー 

(三期生,2017.3卒業) 

銀行(群馬銀,東和銀),メーカー,住宅

(四期生,2018.3卒業) 

メーカー,院進学(会計専門職大学院)

(五期生,2019.3卒業)

公務員(市役所),銀行(イオン銀行),メーカー,流通,コンサルタント

===(以上,参考)===


・大学院の研究指導

大学院生については,M1の前期に方法論の学習,M1の後期に関連論文のレビュー,M2の前期に調査,M2の後期に執筆という大まかなスケジュールを想定しています。応募を考えている方は次の点を確認して下さい。

1)次のような学生は受け入れません。 

・税理士・会計士などの会計専門職の受験志望のもの(この場合は,税理士免除のある大学院や会計大学院を考慮してください) 

2)次のような学生を受け入れます。 

・アカデミックな研究者志望のもの

・社会人で明確な問題意識はあるが,経営・会計についての知識がほとんどなく,また研究方法論などの知識が未熟なもの 

・学部生で就職が決まらずにっちもさっちもいかないもの 

・何が何だかよくわからないまま学部を卒業してしまい,どうしてよいかわからないもの 

・働きながら学ぶことで,いくつかの選択肢を確保したいもの