拠点概要・拠点長挨拶

拠点概要

 本学では都市のみならず国際的な環境問題の解決および新エネルギーの創出に係る研究を重点研究課題の一つとして挙げており、これまでに太陽光エネルギーから燃料を作り出すための人工光合成研究に関しては、国内外においてトップレベルの研究成果をあげています。

 本学で推進してきた人工光合成に係る研究は、さまざまな外部資金に採択され、その成果が、「Nature」に取り上げられるなど、世界的に注目を集めております。本学人工光合成研究センター(以下ReCAP)はこれまでの基礎研究において一定の成果をあげた人工光合成研究の実用化に向けた新たなステージに取り組むことを目的として平成25年6月に設立された国内で唯一の「人工光合成」と名のつく建物設備を伴うセンターです。

 今回、ReCAPがイニシアチブを取り、これまでの蓄積された国際的な研究成果を最大限活用し、人工光合成研究に特化した共同研究活動の拠点を早期に形成すべく共同利用・共同研究拠点として文部科学省から認定されました。これまで蓄積してきた本学の光合成・人工光合成研究成果を基盤とし、内外から次世代エネルギー創製・環境問題解決を目標とした光合成・人工光合成に関する基盤技術を結集した研究拠点として広く活用することを目的とし活動を続けてまいります。


拠点長挨拶

人工光合成研究センター所長
天尾 豊

 平成25年6月に開所した人工光合成研究センターが、平成28年4月に文部科学省から共同利用・共同研究拠点「人工光合成研究拠点」として認定されました。認定期間は平成34年3月末までの5年間です。

 これまで人工光合成研究センターは人工光合成技術の実用化を目指した産学連携拠点として、主に企業との共同研究の場として共同研究部門3部門の設置及び研究推進と企業との共同研究を複数進めてまいりました。

 今回認定されました「人工光合成研究拠点」では主に本拠点が保有する高度分析装置等とこれまで培ってきた学術的知的資産及び人工光合成の技術的ノウハウを学外に提供することにより、大学,公的研究機関,産業界等との共同利用・共同研究を促進してまいります。


 光合成タンパク質の機能解明と人工光合成への応用、二酸化炭素を分子変換する分子・生体触媒の創製、半導体光触媒を用いた光水素製造・二酸化炭素還元系の創製、人工光捕集システムの創製と人工光合成への応用やその他太陽電池・エネルギーキャリア・化成品合成のための人工光合成研究を対象とした共同研究を広く学外に公募し、推進していくとともに、定期的な人工光合成に関するセミナー等も計画しております。

 ぜひとも大阪市立大学・人工光合成研究拠点を共同研究の場として活用していただきたいと思います。