会場
静岡大学 静岡キャンパス 理学部C棟309
日程
2012年3月2日(金)
世話人
上山健太(静岡大学)、木村真弓(静岡大学)、松本英鷹(静岡大学)、木村杏子(静岡大学)
13:00-14:00, 14:10-15:10
宮原 大樹(山梨大学)
Auslander-Gorenstein環入門
概要:この講演では、非可換なネーター環の中でも様々な分野とのつながりが深いAuslander- Gorenstein 環(またはAuslander-regular 環)について基本的な部分から紹介する。
Auslander-Gorenstein 環、Auslander-regular 環は1970年代 M.Auslander らによって、可換なGorenstein 環の非可換による類似として議論を進め、整環の表現論において自然に現れることを示した。 したがって表現論的な捉え方をすれば、多元環の表現論の一般化として、純粋に加群論的な捉え方をすれば、可換なGorenstein 環の非可換類似として、さらには1980年代にM.Artin, F.Schelter によってAS-reguler Algebra との関連も見出されたことを契機に非可換代数幾何学における一つの重要な環のクラスとして研究されている環であると言える。
それぞれの分野の方には物足りないと思われるかもしれないが、少しでも多くの人に興味をもってもらえるよう、定義から始め、できる限り例を紹介しながら多くの方が残した研究結果を様々な角度から幅広く紹介していくことにする。
15:30-16:30, 16:40-17:40
大溪 正浩(名古屋大学)
不変式論入門
概要:不変式論は可換環論の一部であり、またその豊富な例をもたらすものとして相互に関連しながら発展を続けている。本講演では、有限生成性や、ホモロジー代数的手法、正標数の手法によって定義される可換環の諸性質を不変式環が満たすための条件について、歴史を踏まえつつ概観する。