令和4年4月10日

高槻市長 濱田 剛史 殿

高槻市市議会議員の皆様

「富田地区まちづくり基本構想」に関する要望

赤大路地区住民の会

akaohji.community@gmail.com

https://sites.google.com/view/akaoji-community/


 赤大路地区住民の会は、本年1月に開催された「富田地区まちづくり基本構想」オープンハウス(パネル展)において、赤大路コミュニティセンター(以下「赤コミ」)について「小寺池図書館、富田支所、富田公民館」と一体として「中長期的に複合化を検討する」と発表されたこと、及びパネル展で説明に当たった市アセットマネジメント推進室(以下「当局」)職員が「赤大路コミュニティセンターがなくなる可能性」を否定しなかったことを受けて結成され、赤大路地区住民を主対象にアンケート(ウェブ・紙)を行いました。(詳細は別紙をご参照ください)

 その結果、78.8%の人が、赤大路コミュニティセンターが複合化対象になっていることを「知らなかった」と回答し、94.4%の人が「説明が行われていない」と回答しており、市の地区住民の理解を得るための努力が不足していることは明らかです。

 「富田地区まちづくり基本構想」は、「富田地区」の名のもとに「赤大路地区」で様々な習い事や集会に使われている唯一の公共施設を一方的に「富田地区」に集約しようという、著しく地域間の公平性を欠いた内容となっており、現状の内容では、高槻市は赤大路地区をコミュニティ政策上の地区として認めていないと言わざるを得ません。

1月のパネル展後、赤大路地区住民から抗議を受けた市当局は赤コミについて「中長期的に富田地区の施設と複合化を検討する」から「①当面長寿命化を図り、②個別更新時に複合化等を検討する」旨に文言を変更しました。これは前者と全く同義ですが、その後市当局は住民の質問に対し、後半の②を省略し、①「赤コミは当面長寿命化を図ります」のみを主張するという詐欺的な回答を繰り返しました。また、「当面」が何年なのかについて、市議の質問に対し当局は「基本的な目標耐用年数はおおむね80年程度」(即ち、赤コミの場合残り32年)と回答したのに対し、当局が赤コミ協議会役員のみに対して行った閉鎖的な会合の議事録によれば「10年から20年」と述べており、極めて杜撰な検討体制と言わざるを得ません。

昨年保護者・住民の反対によって「四中校区施設一体型小中一貫校構想」が中止に追い込まれた今、「富田地区まちづくり基本構想」の名前で「赤大路地区」を巻き込む必要性は既になくなっているにも関わらず、赤大路地区からコミュニティセンター機能を奪う可能性を排除しないことに固執し、パネル展とホームページのみという、できるだけ情報が市民に届かない方法に広報の機会を限定しようとしています(パネル展では職員から市民への直接の説明はしないとまで明記しています。これは「市民はただ役所のお触れを読みにくれば良い。それで市の説明義務は果たされた」と述べているのと同じです)。今回の構想の最大の問題は「富田地区」(富田小学校区)に公共施設が過剰にあることであり、赤大路地区を巻き込む必要は全くないにも関わらず、赤大路地区からコミュニティセンターの機能を奪う可能性を否定しようとしないのは、ただひたすら公共施設のリストラのために、コミュニティ政策上の赤大路地区を否定し、中学校区単位での地域自治組織の合併まで見据えていると言わざるを得ません。

住民の声を無視した現状の基本構想案は認められませんので、「富田地区」まちづくり基本構想の対象地区から「赤大路地区」を除外するか、「赤大路地区からコミュニティセンターを奪うことはない」旨構想に明記してください。

以上