Project of AIT-25
Project of AIT-25
2024年活動は、2023年大会の書類審査において不合格となり大会に出場できなかった悔しさをばねに、2023年活動で成し遂げることのできなかった大会出場をし、弊学としては5年ぶりの動的種目に出場し大会完走目指し活動してきました。また、2023年活動で学んだ知識を活用し工学理論に基づく車両開発を行い、静的審査得点向上を狙い活動してきました。
2024年大会では、結果として弊チームとしては5年ぶりの動的種目出場を果たすことが出来ました。ただ、エンデュランス出場を果たすことが出来ず全ての動的種目出走を果たすことが出来ませんでした。2024年目標として、全ての動的種目に出場し完走させることとしていたため目標を果たすことが出来ませんでした。しかし、5年ぶりの車検に全て合格し動的種目に出場できたことはチームとして大きな成果であると感じております。
ただ、動的種目においては他大学のマシンと比べ競争力を欠いていることが明確であるためパフォーマンスの改善が急務であると考えています。2024年大会で飛躍した点として、デザイン審査においては2023年大会から大幅に点数を伸ばし24位を獲得できました。
1年間の活動において、大会に出場し結果を残すという目標にチームが一丸となり活動が出来たと考えております。自分の頭でよく考え、よく調べ、時には失敗も経験しチームとして、人として大きく成長できたと感じています。大会前の試走会では、エコパのコースを1周も周回することが出来ませんでしたが、各パートで現状の課題に対し対策を行い大会動的種目に出場し走行させることが出来たことはチーム力が大幅に向上したと感じております。
最後になりますが、2024年のプロジェクトを支えて下さったスポンサー様、大学関係者の皆様、大会関係者の皆様、OB・OGの皆様、他大学の皆様のご支援とご理解がなければ、この1年間取り組むことが出来ませんでした。学生フォーミュラという貴重な活動を通じて、多くの経験を積み私自身大いに成長することが出来たと思います。
この場をお借りして感謝申し上げます。1年間ありがとうございました。
石田 匠(B2, 工学部 機械学科)
津坂 亮博(工学部電気学科 講師)
西島 義明(機械学科 教授)
太田 英伸(機械学科 准教授)
武田 亘平(機械学科 准教授)
加納 理史(B1, 工学部 機械学科)
中根 健介(B1, 工学部 機械学科)
後藤 優月(B1, 工学部 機械学科)
松田 直樹(B1, 工学部 機械学科)
横田 健太郎(B1, 工学部 機械学科)
小林 和馬(B2, 工学部 機械学科)
宿輪 依央(B1, 工学部 機械学科)
濱島 充(B1, 工学部 機械学科)
大草 圭佑(B2, 工学部 機械学科)
藤原 匡力(B3, 工学部 電気学科)
小林 翔(B3, 情報科学部情報科学科)
小川 敬寛(B4, 工学部 機械学科)
福元 達也(B3, 工学部 機械学科)
※赤字:パートリーダー
AIT-25のコンセプトは「安心して踏んでいける車」です。
シャシー
2023年に製作したフレームを引き続き使用し、製作時間に時間をかけず2024年はサスペンション改良による車両運動性能向上に力を入れ活動してきました。
フレームに関しては、2023年で製作したフレームで製作精度が出ていなかった箇所を再製作しフレームの完成度を高めました。
サスペンションは、2023年開発目標であった「安心して踏んでいける車」を引き続き追及するため2024年活動ではフロントサスペンションジオメトリを一新しました。開発の狙いとして、“旋回時の安定性向上”、“限界性能の向上”、“路面追従性の向上”、“スラロームタイムの向上”の4つを狙いました。先述の狙いを達成するためフロントサスペンションをマルチリンク化し弊学初のマルチリンクサスペンションを製作しました。
このサスペンションの開発思想として、「旋回ロール時のトレッド一定」と「旋回時に沈み込むロールをする」の2点です。「旋回ロール時のトレッド一定」は、旋回時にトレッド変化してしまうとタイヤが静摩擦から動摩擦に変化してしまい、摩擦係数が下がってしまう。また、トレッドが変化してしまうと本来のコーナリングフォースを出したい方向とは逆にタイヤが変形しコーナリングフォースが減りコーナリングフォースの限界値が低下する可能性がある。これによって車両の限界値が低下すると考えました。正面視でのジオメトリー設計ではロール時にトレッド変化しないことを最重要事項として設計を行いました。「旋回時に沈み込むロールをする」は、ロール時に重心が旋回外側かつ下方向に移動することで旋回外輪の荷重が増えコーナリングフォースが増大すると考えました。また、旋回中に重心が下がることで安定した旋回が実現できると考えました。
2023年活動では、インパクトアッテネータ(IA)を自作しておりました。しかし、2023年大会においてSES(事前提出書類)で不備がありSESを合格することが出来ませんでした。そこで2024年活動では、大会標準アルミハニカムIAに変更しIA製作時間短縮・SES合格へのリスク低減・軽量化を達成することが出来ました。
パワートレイン
2024年活動では、「信頼性と耐久性能の向上」を掲げ開発してきました。重点的に変更した点として、バッテリー容量とギア比です。2023年まで使用していた駆動用バッテリーは、電圧が低くまた容量が少ないため取り出せる電流が下がり出力が小さいこと、エンデュランス走行時に走り切ることが出来ない問題がありました。この問題を解決するため、2024年は1直列当たりのセル数を90セルから96セルに変更することで電圧を上げ少ない電流でも出力を上げれるよう変更を加えました。また、2並列にすることでより一層出力を上げることが出来ると共にエンデュランス走行で全開走行を行っても走り切れるよう設計を行いました。
しかし、車両製作時のトラブルにより2並列化を行うことが出来ず1直列構成となり2並列化は2025年の課題として残ることとなりました。
ギア比の見直しとしては、加速性能と最高速性能の両立を目指し改善しました。2023年までのギア比は最高速が低く加速性能に振りすぎていました。これにより、エンデュランス走行時にモーター回転数が高く電力消費量が多くバッテリーに対し負荷がかかっていました。ギア比を改善することでモーター回転数を抑え電力消費を抑えることに成功しました。
エレクトリック
株式会社デンソー様からご支援頂いているモータ・インバータを使用しており、最大トルク60[Nm]のモータで駆動しております。また、エネルギー密度と高寿命であることから、駆動用バッテリーにはリチウムイオンバッテリを採用致しました。バッテリセルは定格電圧3.8[V]、最大電圧4.2[V]であるため、最大駆動システム電圧はセル最大電圧×セル直列数=403.2[V]でありますが、使用している部品の都合上、充電時にAMSにより4.1[V]で充電を終了するため、システム最大電圧はセル最大電圧×セル直列数=393.6[V]となっております。同様に、セルの最大/定格電流が各50A/2Aであるため、AIT-24の最大/定格電流は2並列であることから、最大システム電流は100Aとしました。
今年度に関しましては、少数精鋭の中5年ぶりの動的種目に出場するために、
・すべての電気回路の新規設計・開発と同時にPCB設計を行うことにより、プリント基板化の実現
・コックピットへのディスプレイの搭載(M5stack tough)
・ECUの変更
・新しいAMSの新規導入
・アクセルペダルポジショニングセンサをリニア式からロータリー式へ変更
・ブレーキ圧力センサの変更
・リチウムイオンバッテリの2並列化
BSPDをはじめとする制御基板の設計・プリント基板化をすることにより、小型化・信頼性向上を実現しました。また、性能不足によるレスポンスの低下を懸念して、ECUを変更致しました。昨年度は M5stack toughに内蔵されているCPUをECUとして用いて制御していましたが、今年度は ESP32をメインECUとして採用致しました。コックピットにはディスプレイとして M5Stack Toughを採用致しました。 M5Stack Toughにはディスプレイが搭載されているため、ダッシ ュパネルに搭載して車両情報を表示しています。ドライバーが直感的に操作できるようにダッシュパネルに配置し、ドライバビリティを向上させました。
アクセラレーション:- / 100 point, -位 / -チーム
スキッドパッド:- / 75 point, -位 / -チーム
オートクロス:- / 125 point, -位 / -チーム
エンデュランス:ー / 275 point, ー / ?チーム
コスト審査:- / 100 point, -位 / - チーム
プレゼンテーション審査:-/ 75 point, -位 / -チーム
デザイン審査:- / 150 point, -位 / -チーム
:ー / 100 point, ー / ? チーム
Front Suspension
EV inspection
Technical inspection
Running