航空産業は大きな変革の時を迎えています。水素航空機や空飛ぶクルマなど新しい航空機の開発と社会実装、持続可能な航空燃料の導入促進、バリューチェーン全体でのデジタル技術の活用、空港におけるロボティクスや自動運転車両の導入、エアラインによるメタバースやMaaSなど航空事業の枠を越えた新事業の開発など、業界全体で多くの新しい取組みが立ち上がっています。大きな環境変化が到来するなか、日本の航空産業はどういった目標を掲げ、どのような戦略・政策を持ってイノベーションに取り組んでいくべきでしょうか。産業の新たな1ページ作りにチャレンジしたい中堅・若手担当者を対象に、国内外の一流の講師陣から歴史と最新動向を学び、講師とのオープンな対話やグループワークを通じて未来の姿について多様な参加者間で議論し、新たなビジネスや政策を考える「航空イノベーションアカデミー2025」を開講します。
主催:(一社)航空イノベーション推進協議会(AIDA)https://aida.or.jp/
共催:東京大学未来ビジョン研究センター
後援:日本政策投資銀行(DBJ)、一般財団法人日本経済研究所、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、経済産業省、国土交通省、デロイトトーマツ コンサルティング合同会社
開催時間: 2025年5月~7月 18:00~20:00(一部13:00~18:00 懇親会あり)
定員:30名 /参加者条件:航空産業に関連する業務や研究に従事する40歳以下の方、1企業あたり最大2名まで、一部講座の代理出席に関しては要相談
会場:Deloitte Tohmatsu Innovation Park、グランキューブ、東京大学本郷キャンパス、日建設計東京本社ビル 3F PYNT、Co-Creation Park KAWARUBA
参加費/1名:AIDA会員5万円、非会員10万円(会員申し込みがあれば会員扱い)、学生1万円(最大5名、上限を超えた場合は抽選)
(有料)申し込み先リンク https://forms.gle/vACAd7brW3CCTDTs5
講師:AIDA代表理事、東京大学未来ビジョン研究センター特任教授 鈴木真二
アカデミーのオリエンテーションとイントロダクション
株式会社日本政策投資銀行 産業調査部 調査役 岩本学
航空イノベーションアカデミー2025における受講生の皆様の考察、議論を活発化するための導入として、戦後の我が国航空機産業の発展の歴史と産業構造、産業政策のポイントをご紹介します。
講師:経済産業省 製造産業局 宇宙産業課 課長補佐 岩永健太郎
日本の航空行政を振り返る
第二次世界大戦前後を起点に航空に係る歴史や経緯を紐解き、今日までの航空行政がどのように作られたのかについて、ご紹介いたします。
講師:株式会社JALエンジニアリング 企画財務部 主任(国交省航空局より出向) 細川博之
航空界は2050年の脱炭素に向けて、技術開発、政策認証等、事業化等の領域で、各国・各地域で様々な取り組みが行われています。ここでは 欧米等の現状の取組みと、今後の航空産業における 脱炭素の戦略的意味の考察についてお話をいたします。
講師:Smart Airport Systems Japan 株式会社 代表取締役 宍戸昌憲
航空機産業における重要な政策立案、意思決定を担った責任者から、現在の航空機産業をどのように捉え、航空機産業戦略という“Vision”を描き、どのように実現させていくのかを紹介し、今後の方向性についてオープンディスカッションを行う。
講師:経済産業省 製造産業局 航空機武器産業課長 呉村益生(予定)
「空のインフラ」である航空は、安全確保を第一義としつつ、国の成長戦略を担う重要な役割を持っている。「安全・安心」、「持続可能性と利便性」、「革新技術の社会実装」の3つの観点から、航空行政の方向性について論じる。
講師:国土交通省 航空局 総務課 企画室 企画室長 今井 盾介
我が国の航空機運航分野の脱炭素化に向けた取り組みの1つであるSAFの導入促進について、現状の課題や航空局としての取組、国際的な枠組みについて紹介。
講師:国土交通省 航空局 大臣官房参事官(航空戦略) 大田 圭
2030年代をターゲットとした新しい成田空港構想において、未来の空港像を体現するために、オープンイノベーションの手法を採用し、取組を推進している。本講義では、この取組を紹介すると共に、課題や将来展望について議論する。
講師:成田国際空港株式会社 経営企画部門 空港計画部 担当部長 和泉達也
1980年代後半から欧州・豪州を中心に空港民営化が拡大、日本でも2011年にPFI法改正を契機に空港の民間委託が進展、東急は10空港の運営に参画しています。今回は東急が空港運営事業に参入した背景やどのような事業モデルを目指しているのかについてご説明したいと思います。
講師:東急株式会社 社会インフラ事業部インフラ開発グループ統括部長、
グローバルインフラマネジメント株式会社 代表取締役社長執行役員CEO 土田博志
2024年4月、ANAホールディングスはCVCファンド「ANA未来創造ファンド」を設立しました。運用開始から約1年、ANAグループ初の取り組みをスタートアップとの協業とオープンイノベーションの観点で解説します。
講師:ANAホールディングス株式会社 未来創造室新規事業開発部 部長 水野浩明
JALのイノベーション取り組み(CVC・事業開発・事業推進など)
2010年の破たんから2013年の再上場、航空会社が何故イノベーションなどの新規事業を行うのか?現在までの取り組みや今後の取り組みについて。
講師:日本航空株式会社 事業開発部 マネジャー / JAL Agriport株式会社 取締役 籔本 祐介
次世代エアモビリティの研究、エアライン、国土交通省航空局、総務省での次世代気象レーダの開発プロジェクトの勤務経験等を紹介し、若手担当者の視点から日本の航空産業への問題意識や改善に向けた挑戦について議論する。
講師:総務省国際戦略局 技術政策課 研究推進室 冨士原大介
次世代エアモビリティの開発、実装および領域横断の可能性
革新性の高い開発ほど、過去の事例がなく、黎明期に多くの仮説、実験(と失敗)を要する。次世代エアモビリティの機体開発、領域横断の協働の事例を通じて、会場の参加者とともに、革新を始め、進めていくために何が必要かを考えたい。
講師:株式会社スカイワード・オブ・モビリティーズ 代表取締役 松橋雅彦
グローバルにおけるUTM(運航管理システム)の規制や開発の動向
ドローンの運航管理を担うUTM(UAS Traffic Management System)の規制や開発の動向について、世界各国の具体的な事例を踏まえながら解説する。各国における規制等の概況、開発や実装状況、取り組みの最新動向や、国際機関の見解、将来的な展望に関しても言及する。
講師:Terra Drone株式会社 執行役員、運航管理事業部 植野佑紀
AirXの歩みと展望:エアモビリティの現在と未来への想い
空の移動をもっと身近に——AirX創業の背景やこれまでの挑戦を振り返りつつ、エアモビリティが切り拓く新たな社会の可能性と、未来に向けた展望・情熱についてお話しします。
講師:株式会社AirX 代表取締役 手塚究
昨今の防衛分野を取り巻く外部環境・トレンドについて概説をした上で、日本の防衛産業が取り組むアジェンダについて関連する政府の諸施策等も交えながら紹介し、今後の産業活性化に向けた展望について問題提起を行う。
講師:デロイト トーマツ スペース アンド セキュリティ合同会社、ディレクター 谷本浩隆
日本の航空機産業の現状と将来について:GCAPの視点から
GCAPの現状を紹介しつつ、いかにしてGCAPを日本の航空機産業の発展につなげていくかについて紹介する。
※(GCAP=グローバル戦闘航空プログラム)
講師:防衛装備庁プロジェクト管理部 事業監理官(航空機担当) 射場 隆昌
日本の民間航空エンジン事業の歴史とエンジンメーカーとしてのアフターマーケット戦略の変革と現状、及びその重要性と課題を紹介する。
講師:一般財団法人日本航空機エンジン協会 業務執行理事 企画業務部長 村田 亮
講師:日本航空株式会社 整備本部 企画財務部 部長 中井悠葵
MROビジネスの現状と今後について
会社設立から10年目を迎えたMRO Japan。日本初のエアラインおよび官公庁を対象とする機体MRO設立の背景と現状について紹介し、今後のMROビジネスの可能性について、航空産業クラスター形成の観点から考察する。
講師:株式会社 ANA総合研究所 主席研究員 航空産業クラスター研究(前 MRO Japan(株)代表取締役社長) 高橋隆司
次世代小型機(新型単通路機)への参画を通してのボリュームゾーンの事業基盤確立は、我が国の航空機産業にとって重要な戦略的事項である。本講座では、欧米OEMの次世代小型機開発・投入のシナリオ、及び日本の戦略について考察する。
世界的な地球環境問題への関心は高まっており、炭素繊維複合材料は強くて軽い性質から、 航空機の軽量化によるGHG排出量削減に貢献する素材として適用拡大が期待されている。
本講義では、炭素繊維の特徴、製品形態、代表的な加工方法など炭素繊維複合材料の概要と、その航空用途への展開について紹介する。
講師:東レ株式会社 ACM技術部 部長 夏目憲光
固定翼機の推進用電動エンジンシステムの開発に向けて、2019年、シンフォニアは500kWモータシステムの開発を開始しました。大出力、高出力密度、環境仕様対応、機体システムへのインテグレーションなど、新たな開発への挑戦の苦闘をご紹介したいと思います。
講師:シンフォニアテクノロジー株式会社 航空宇宙システム営業部 事業開発 担当部長 須原大輔
今後、航空輸送の需要はますます増加し、特にアジア環太平洋地域に集中すると予測されています。将来的には、日常的に宇宙往還機などが空港を往来するなど、さまざまな形態の運航が関わることも予想されます。一方で、気候変動の影響、管制官・パイロットなどの人手不足、日本をとりまく地政学的リスクの課題と航空サプライチェーンに与えうる影響は深刻です。このような複雑かつ大規模な課題に取り組む、航空宇宙輸送システムの研究開発をご紹介します。
講師:東京大学 先端科学技術研究センター 教授 伊藤恵理
目まぐるしく時代が変化する中、航空業界のみならず、広い視野で世の中の動きを捉えキャリア形成について考える。社会的価値を中心に据え、それを取り巻く3つのDとしてDigital、Design、Diversityなど、これからの時代に即した考え方を学ぶ。。
講師:Spline株式会社 代表取締役社長、国立大学法人長岡技術科学大学 特任准教授 次重彰人
これまでの講義を踏まえ、「日本の航空機産業の将来像」をプレゼンしていただきます。受講後に修了証をお送りします。
主催:(一社)航空イノベーション推進協議会(AIDA)https://aida.or.jp/
共催:東京大学未来ビジョン研究センター
後援:日本政策投資銀行(DBJ)、一般財団法人日本経済研究所、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、経済産業省、国土交通省(予定)、デロイトトーマツ コンサルティング合同会社
開催時間: 5月~7月 18:00~20:00、(一部13:00~18:00 懇親会あり)
定員:30名/参加者条件:航空産業に関連する業務や研究に従事する40歳以下の方、1企業あたり最大2名まで、一部講座の代理出席に関しては要相談
会場:Deloitte Tohmatsu Innovation Park、グランキューブ、東京大学本郷キャンパス、日建設計東京本社ビル 3F PYNT、Co-Creation Park KAWARUBA
参加費/1名:AIDA会員5万円、非会員10万円(会員申し込みがあれば会員扱い)、学生1万円(最大5名、上限を超えた場合は抽選)
(有料)申し込み先リンク https://forms.gle/vACAd7brW3CCTDTs5