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柿崎と影浦

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柿崎　「おまえなら大丈夫だよ。」

数日後、ボーダー本部で訓練生たちが影浦の噂をしている。「おい、あそこに座ってるの…。」「ああ、B級に落ちたっていう…。」

C級隊員たちの会話に苛立った影浦が近づこうとする。

そのとき、荒船が影浦の前に立つ。「おい、そこの訓練生。他人のウワサしてる余裕があんのか。おまえらの会話聞こえてんだよ。」　訓練生が青ざめて、謝りながら去っていく。　村上がやってくる。「よかったな、ケンカ沙汰にならなくて。」

影浦　「来るのおせーよ。」　村上　「悪い悪い。でも俺が来るまで手を出すの我慢したんだろ。偉いな。」　影浦　「別に。つーかなんで荒船がいんだよ。スナイパーに転向したんだろ。」　荒船　「転向したわけじゃねぇって言ってんだろ。」　村上　「俺が呼んだんだ。久しぶりに手合わせしたかったし。こういうときにカゲから連絡もらうの初めてだったから、荒船もいたほうがいいかなと思って。」

荒船と村上が影浦に微笑みかける。　村上　「頼ってくれてありがとな。」　影浦　「コウ、」

影浦　「こないだはおまえにひどいこと言った。…悪かった。」　村上　「いいよ、大丈夫。」　荒船　「コウ、お好み焼き奢ってくれないと絶対許さないって言え。」　村上が戸惑う。影浦がそのやりとりを見て笑う。　「いいぜ、二人とも今日はうちに来い。」　村上　「ほんとうか。」　荒船　「言ってみるもんだな。」

数か月後、ボーダー本部のラウンジにて。　柿崎　「あっ。」

食事をしている影浦に柿崎が言う。「なんで先に食べてんだよ。」　影浦　「おせぇから。」　柿崎　「誘ったのはおまえだろ。でもめずらしいな。ラウンジで食うの嫌ってたろ。」　影浦　「最近一緒にメシ食いに行けてねーからさ。」　柿崎　「ああ。まあ、しかたないな。シフトの都合もあるし。ていうか高3は受験で忙しくないか。」　影浦　「俺はべつに。」　柿崎　「そっか。あ、最近荒船がスナイパーの訓練ばっかり行ってるからカゲが寂しがってるって、ゾエに聞いたぞ。」　影浦　「は？」

影浦が北添の顔を思い浮かべながら言う。「クソ…。あとで殴る…。」　柿崎　「殴るなよ。でも仲良くやってるようでよかった。」　影浦　「ん。まあ、一応、ザキさんのおかげだな。」　柿崎　「おっ。よしよし、俺のハヤシライスを分けてあげよう。」　そこへ迅がやってくる。「ザキ、ここにいた。」

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