ご挨拶
第61回日本口腔組織培養学会総会・学術大会 大会長
北海道公立大学法人 札幌医科大学 医学部 口腔外科学講座 教授
宮﨑 晃亘
この度、第61回日本口腔組織培養学会総会・学術大会の大会長を仰せつかり、2025年11月22日(土)に札幌医科大学記念ホールに於いて開催させていただくことになりました。札幌医科大学での開催は、平成4年12月に教室の先々代教授の小浜源郁先生が第29回大会を開催して以来、実に33年ぶりとなります。歴史と伝統のある本学術大会を担当させていただくことは当教室にとりまして大変光栄なことと存じております。
例年の学術大会では、若手研究者から中堅・シニア研究者までが一つの会場で口腔組織・細胞培養を起点として、様々な分野の独創的、先端的な研究について討議を繰り広げる口腔系では他に類をみないユニークな場が繰り広げられてきたかと思います。私自身も若手研究者の時代に本学会での口演発表と論文投稿の経験がありますが、当時エキスパートの先生から厳しくも温かいたくさんの質問やコメントをいただいたことが、今でも心に残っております。今回の学術大会においても自由闊達な討議を通して、自身の研究を多角的な視点から再確認できる場となることを願っております。
本学術大会は一般演題のほかに特別講演として、本学生化学講座分子生物学分野の鈴木 拓教授に「口腔がんの微小環境における分子メカニズムの研究」と題するご講演をいただく予定です。鈴木先生はがんのエピジェネティクス研究がご専門で、各種がんのエピゲノムにおけるDNAメチル化、ヒストン修飾、Non-codingRNAの解明、診断への応用や治療法の開発に関する数多くの研究業績をお持ちです。日頃より、口腔がんの臨床検体や細胞株を用いた大学院生の研究や共同研究でご指導・ご協力をいただいており、当日は口腔がんを中心にエピジェネティクス研究の最前線についてお話しいただけるものと思います。
11月下旬の札幌は冬の季節の始まりとともに、新鮮な「旬」の食べ物を楽しめる時期でもあります。奮って演題を登録していただき、熱いディスカッションの後は札幌観光や北海道の食を楽しんでいただければ幸いです。
全国から多数の先生方のご参加を心よりお待ちしております。
2025年7月吉日