概要:多変量モデルを用いた調整解析は、臨床研究・疫学研究で、避けて通ることのできない「交絡」によるバイアスの問題を解決するため、必須のものとなっています。ロジスティック回帰モデルやCox比例ハザード回帰モデルによる分析は、その中でも代表的なものではありますが、その背景にある理論やモデルの仮定、それらの妥当性のチェック方法などは、意外にも、きちんと解説を受けたことがないままに使っているという方は多いかと思います。加えて、近年のJAMAやBMJなどの一流ジャーナルでは、一般化推定方程式やマルチレベルモデルなどのアドバンスドなモデルを使った解析も、既に一般的なものとなっています。