第28回日本口腔ケア協会学術大会並びに
日本口腔ケア学会春季大会
大会長 和田 尚久 (九州大学大学院 歯学研究院 総合診療歯科学分野 教授)
第28回日本口腔ケア協会学術大会並びに日本口腔ケア学会春季大会開催にあたって
第28回日本口腔ケア協会学術大会並びに日本口腔ケア学会春季大会は九州大学大学院歯学研究院総合診療歯科学分野/九州大学病院口腔総合診療科が担当させていただくことになりました。
近年、病院の歯科に求められる大きな役割の一つが、周術期・入院患者の口腔ケアを含む口腔機能管理であり、九州大学病院でも周術期口腔ケアセンターがその任を担うことで、患者の合併症予防に貢献しています。本大会では、学会名でもあります口腔ケアにあらためてフォーカスをあて、周術期・入院患者の口腔ケアを中心とした内容を企画しました。本学会の原点回帰という意味も含めて、学会テーマを「No oral care, No wellness」としました。
口腔機能管理の2本柱は口腔衛生管理(口腔ケア)と口腔機能維持(口腔リハ)といえます。特別講演では、九州歯科大学口腔保健科多職種連携ユニットの藤井航教授をお招きして、口腔機能維持(口腔リハ)に重要な摂食・嚥下について、ご教示いただく予定です。
シンポジウム1では、「脳血管・脳神経疾患患者の口腔ケア」と題し、職種の異なる専門家として九州大学病院 高齢者歯科・全身管理歯科 山添淳一講師、福岡大学病院摂食・嚥下センター看護師 浦上聡子先生、福岡リハビリテーション病院歯科衛生士 二宮静香先生にご登壇いただき、機能の異なる各病院における各々の立場から、脳血管・脳神経疾患患者の口腔ケアならびに摂食嚥下ケアについてご講演いただきます。
シンポジウム2では、「周術期の患者支援・口腔ケア」と題し、九州大学病院口腔総合診療科 神野哲平助教、九州大学病院医療技術部歯科衛生士 有水智香先生、浜の町病院歯科医師 二木寿子先生、九州大学病院精神科神経科 大橋綾子助教にご登壇いただき、外来、病棟、ICU等における周術期患者の口腔ケアや支援についてご講演いただきます。
本会は現地参加にオンライン参加を組み合わせて実施する予定で、ICD講習会も併催いたします。博多は食文化も魅力の街としても有名です。現地参加の方に於かれましては、僅かな時間ではありますが、食を楽しみつつ、学びの学術大会となりますよう主催者として精一杯準備をいたします。教室員一同、心より皆様をお待ちしています。