大会長挨拶
大会長挨拶
大会長: 川端 昭宏(越前町国民健康保険織田病院)
第13回日本運動器徒手理学療法学術大会は、「再編と創新 ―運動器徒手理学療法の展望―」をテーマとして開催いたします。なお、本大会は令和6年能登半島地震の影響により延期となっておりましたが、このたび改めて開催の運びとなりました。能登半島地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
わが国における徒手理学療法は、1980年代に導入されて以降、先達の尽力により発展を遂げ、現在では多様な教育機会や臨床実践の中で広く普及してきました。国際的には、1967年に設立された国際徒手理学療法連盟(IFOMPT)が教育基準を示し、筋骨格系理学療法の質の担保と専門性の確立が進められています。日本においても2008年の加盟以降、国際水準に基づいた発展が求められてきました。一方で、近年の理学療法を取り巻く環境は大きく変化しています。卒前教育における指定規則の改正(2020年)、卒後教育における新生涯学習制度の開始(2022年)、さらに新型コロナウイルス感染症の流行による社会構造の変化は、理学療法士の役割や学びの在り方に大きな影響を与えました。これらの変化により、従来の知識や技術を単に踏襲するだけでなく、時代に即した再構築が求められています。
本学術大会では、「再編」と「創新」という二つの視点を軸に据えました。「再編」とは、これまで培われてきた知識・技術・概念を整理し、現代の臨床や教育の文脈に適合する形へと再構築することを意味します。「創新」とは、新たな視点や科学的根拠に基づき、運動器徒手理学療法の可能性をさらに拡張し、次世代へとつなげていく営みを指します。
運動器徒手理学療法は、術後・受傷後の回復支援のみならず、高齢者の機能維持、さらにはスポーツ分野における障害予防など、幅広い領域において重要な役割を担っています。今後は、医療機関にとどまらず地域や予防領域においても、その専門性を発揮することが一層求められます。
本大会では、運動器徒手理学療法の新たな方向性について議論を深める場としたいと考えております。本大会が、これまでの知見を再編し、新たな価値を創出する契機となり、当該分野のさらなる発展に寄与することを願っております。
準備委員一同、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。