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臨床研究の進め方

中村 潤二
NAKAMURA Junji

医療法人友紘会 西大和リハビリテーション病院 リハビリテーション部 主任

【講演概要】

 臨床研究は人を対象とする医学系研究であり、当然ながらリハビリテーション医療、理学療法の発展には必須のものである。理学療法士は、臨床研究から得られた最新の知見を収集し、対象者に提供できるように努めなければならない。しかし病態や介入手段が明らかではない障害や現象も数多く存在し、対象者によって病態もすべからく異なるため、全てに解決のためのエビデンスが存在するわけではない。そのような対象者に出会った際、問題を感じた際には、わずかにでも疑問を抱くと思われる。これがClinical questionである。Clinical questionに基づいた症例報告は、理学療法士にとって重要なものであり、特に新規の病態や特異性のある介入方法ついてまとめた症例報告などは、非常に重要な臨床研究となる。そのため、日々臨床に従事する理学療法士は、症例報告のような臨床研究を通じて問題解決を図るとともに、その情報を学会発表等を通じて共有していくことが、自身へのフィードバックのみならず、当該領域の発展にも寄与できるため、実施していくことが望ましい。とは言え、実際に臨床研究を行っていくのには「時間がない」、「どのように進めればいいのかわからない」など多くのハードルがあるのも事実である。本講演では、理学療法士が研究を行う意義や進め方、研究計画の作成や、シングルケースデザインなどの症例研究を進めるにあたっての知っておくべき知識について、実例を交えながら紹介する。

【受講者へのメッセージ】

 研究に興味があるけど、進め方がわからない。研究を始めているけど、本当にこれでいいのか。という方が多くおられると思います。今回の講演では受講者の方の研究活動への一歩を進めることができるように、症例研究などの具体例も交えた講演内容にしたいと考えています。  

【略          歴】

【職歴】

【資格】

【主な論文】 筆頭のみ一部記載

論文執筆・投稿の実際

野添 匡史
NOZOE Masafumi

関西医科大学 リハビリテーション学部 理学療法学科 准教授

【講演概要】

 論文を読むことと書くことは似て非なるものである。一方、論文を書くことで、論文の読み方も大きく変わるという面白い関係性がある。自身の少ない執筆経験のなかでさえもこのような関係性を強く感じており、結論として、多くの理学療法士に論文執筆・投稿をおススメしたい。

 学術的な論文執筆・投稿過程は比較的一般化されたものであり、一定の「型」が求められる。この「型」を掴むことができれば論文執筆は決して難しいものではなく、書けば書くほど指数関数的にその質は向上する。一方、投稿から掲載までの過程は多くの理学療法士にとって未知なるものでもあり、そのハードルは非常に高く感じられるものも事実である。

 本講演ではこのハードルを下げるべく、まず、演者自身の執筆・投稿及びその指導経験を解説する。さらには学術誌『総合理学療法学』に掲載された論文をモデルに、論文投稿から受理までの実際の流れを提示し、グループ討論等を交えながら論文執筆・投稿に必要なスキルやマインドを学ぶ。

【受講者へのメッセージ】

 私自身、文章を書くことは苦手で、「とにかく書く」ということを考えていた頃は全くペンが進まないときもありました。しかし、「型」に合わせて作成することで、徐々に執筆ペース・内容が変わっていき,結果的にいくつかの論文を世に出すことができました。現在、論文執筆・投稿に少しでも興味がある人は、是非お気軽にご参加下さい。

【略          歴】

【略歴】

【受賞歴】

【主な活動】

【論文】