臨床に活かす歩行分析
〜バイオメカニクスの理解と理学療法への応用〜
〜バイオメカニクスの理解と理学療法への応用〜
畠中 泰彦
HATANAKA Yasuhiko
鈴鹿医療科学大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻 教授
【講演概要】
どこから見れば良いのか?
力と動きから考えるクリティカルポイントを解説します。どう仮説を立てれば良いのか?
ヒトの歩行は、複数の精巧なメカニズムに支えられ実現しています。したがって外見上のが、主要問題点とは限らないことは自明です。我々は、正常メカニズムからの逸脱を静的な釣り合いで考えがちですが、前の相や慣性も含め、考察すべきです。講演では次項も含め、詳しく解説します。どう仮説を検証すれば良いのか?
理学療法士には運動療法、装具療法の知識という便利なツールがあります。これは介入という形で仮説を検証する唯一の方法でもあります。動作の障害の量的側面、質的側面それぞれの介入方法を洗練させることが我々のアイデンティティだと考えます。
【受講者へのメッセージ】
「バイオメカニクス」と聞くと難しい力学の印象を持つ方が多いと思いますが、講演では難解な数式は一切取り扱いません。実際、臨床で理解が必要な力学の知識も多くありません。必要に応じて、その都度勉強すれば良いと思います。受講者の多くの方が、臨床での疑問への答えや、問題解決のヒントを求めて参加されると思います。一人でも多くの方に収穫を得ていただきたいので、講演中、チャットで質問を送れるようにします。バイオメカニクスの知識が応用できること、できないこと、色々ありますが、お答えしたいと思います。
【略 歴】
【学歴】
昭和60年3月 京都大学医療技術短期大学部理学療法学科 卒業
平成02年3月 立命館大学理工学部基礎工学科 卒業
平成20年3月 立命館大学大学院理工学研究科総合理工学専攻博士後期課程終了 博士(工学)
【職歴】
昭和60年4月 京都府立医科大学附属病院リハビリテーション部 技師
平成10年4月 吉備国際大学保健科学部理学療法学科 助手 平成11年4月~ 講師
平成15年4月 鈴鹿医療科学大学保健衛生学部理学療法学科 助(准)教授
平成21年4月 同 教授
令和元年4月~ 同 リハビリテーション学科 教授
【専門と研究領域】
専門理学療法士(基礎)
バイオメカニクス、スポーツ工学、リハビリ工学、運動療法,装具療法に関する研究に従事
【所属学会】
日本機械学会
日本バイオメカニズム学会
臨床バイオメカニクス学会
日本体力医学会
日本スポーツ科学会
日本義肢装具学会
ISPO(国際義肢装具連盟)
ISB(国際バイオメカニクス学会)
ISPGR(国際姿勢歩行学会)
【主な著書】
臨床歩行計測入門(医歯薬出版)
臨床実習のための歩行分析トレーニングブック(金原出版)
姿勢・動作・歩行分析(羊土社)
理学療法のための筋力トレーニングと運動学習(羊土社)
臨床に役立つ歩行運動学(医学と運動の出版社)