生成AI活用に関するワークショップ
主催:みらい研究所
日時:6月24日(水)16:30~18:00
場所:3206教室 対象:学内教職員
ワークショップ活動報告
生成AI活用に対する全学的な取り組みに向けて本研究所は、発足初年度のテーマを「大学教育のみらい」と定め、特に発展が目覚ましい生成AIの大学における活用と課題に取り組んでいる。生成AIが登場した数年前、教育現場での議論はこの技術の利用をいかに抑制すべきかに比重が置かれていたように思われるが、わずか数年で、学生だけでなく教職員の側でもこれを有効に活用するかという姿勢に変化した。その一方で、大学だけでなく、社会の教育システムに大きな変革は起きておらず、目下の課題は、既存の教育システムにいかにこの新しい技術を組み込むかを探ることにあると感じられる。
このような背景のもと、2026年5月24日(水)に研究所主催の「生成AI活用に関するワークショップ」が横浜キャンパスにて開催された。夕刻にもかかわらず教員10名・職員7名の参加があり、4つのグループに分かれて行われた意見交換では「思考の過程を飛ばして解答を得る」ということに現場が十分に対応できていないこと、生成AIを利用する学生への指導法に苦慮している現状などが共有された。
後半には、本学で情報教育の中枢を担う柳沢昌義教授と藤田光治准教授による、生成AIを授業で利用している事例の紹介が行われた。柳沢教授は、画像の鮮明化やカラーリングといった加工にも生成AIが使えるといった実用的な側面にも触れつつ、「生成AIに間違わせる」ことで学生に生成AIの限界を理解させるという試みを紹介された。藤田准教授は、生成AIができることの多様性を学生に感じてもらうため、すべての授業のアイスブレイクで生成AIの活用例をデモンストレーションしているという。今回のワークショップの主旨は、現状の理解と課題の共有ではあったが、情報処理センター・辻村氏から大学で公開しているプロンプト集の紹介も行われ、参加者の関心は早くも具体的・実践的な活用に移っていったように感じられた。事後アンケートでも「研究・教育での活用事例をもっと知りたい」といった声が多く寄せられた。秋学期には、より実践的なワークショップを開催したい。
小寺敦之
『AI時代の新技術』出版座談会
日時:2026年6月19日(金)18:30-20:00
場所:東洋英和女学院大学大学院(六本木校地)301教室
主催:東洋英和女学院大学 国際関係研究所
共催:港区麻布総合支所
大学院国際協力研究科
東洋英和女学院大学みらい研究所
出版座談会レポート
6月19日に、国際関係研究所主催、みらい研究所の共催により、『AI時代の新技術』出版座談会を開催しました。この本は、みらい研究所の前身である社会技術研究所の研究成果を世に問うたものである。
本書執筆者のうち5名が登壇して、生成AI、生命科学技術、デジタル技術が、私たちの生活や身体、そして国際社会に具体的にどのような影響を及ぼしているのか、それが将来的にどう展開しうるかを語った。執筆者による自章紹介と互いの論点を受けた応答の中で、生成AIが持つバイアスとスピード感は、観察者の立場によって、また置かれた状況によって、評価が大きく分かれることが明らかになった。
また、学内外から36名の方々の参加をいただき、活発な質疑応答が行われた。
新しい技術が浸透すれば、社会は否応なく変わる。しかし、その変化には人や地域、分野によって時差があり、反応も好意的なものから反発まで様々である。しかも、社会全体を眺めれば、新技術の受容や排除の程度はグラデーションであり、また日によって違うというということもある。その複雑さを受け止めながら、みらい研究所は新しい知の可能性を提示していきたいと思う。