2024.09.03|TUE
2024.09.03|TUE
2024年8月26日(月)~28日(水)、国際協働COIL型フィールドスタディ「富士山フィールドワーク」を実施しました。
本プログラムは、COIL型国際フィールドスタディーとして、本学の日本人学生、留学生及びToyo Summer Program(TSP)に参加する各国協定校の留学生が富士山周辺でフィールドワークを行い、世界遺産としての富士山やSDGsに関連する理解を深め、高度なディスカッションに対応しうる能力を高めることを目的に、実施しました。
COIL型協働学習として、7月31日に本学学生及びTSP参加者向けのオンライン事前研修を実施し、TSP学生の来日前にグループ分けを実施し、グループごとの富士山の事前調査(富士山の魅力、日本人にとっての富士山の意義、山岳信仰、富士山の課題、世界から見た富士山等)を課題として課しました。学生達はオンラインで事前調査をするテーマを選び、グループごとに調べた内容を纏めました。
3日間の「富士山フィールドワーク」では、本学学生13名とTSP参加者11名が河口湖に赴き、初日は、山梨県世界遺産センターにて、富士山の環境問題を学習するとともに、ごみ拾い体験を行いました。2日目は富士山五合目にて自然解説ツアーへの参加、西湖いやしの里、富岳洞穴の見学を通じて、富士山の自然の多様性や河口湖周辺の富士山と共にある伝統的文化等について学習しました。
富士山世界遺産センターでのワークショップの様子
富士山世界遺産センターでのワークショップの様子
ゴミ拾い体験の様子
ゴミ拾い体験の様子
富士山5合目散策の様子
日本文化体験:花火の様子
2日目の事前調査の発表セッションでは、グループごとに行った富士山についての事前調査の内容を発表するとともに、本フィールドワークと通じて新たに発見した学びをグループごとにまとめるための作業を行いました。最終日にはセッションでは、各グループでまとめた学習内容を発表しました。
グループワークの様子
グループワークの様子
発表の様子
発表の様子
3日間の共同学習及び合宿生活を通じて、本プログラムの所期の目標である国際的な協働学習が実現するとともに、本学学生とTSPの学生との間で深い相互理解と国際交流ができたように思われます。
■引率者所感■
国際教育センター 准教授 小早川 裕子
日本を直撃する台風の警告が繰り返しニュースで取り上げられる中、3日間の富士山フィールドワークを無事終えた。今年は、例年完全COIL型で実施していた研修とは異なり、東洋大学夏期ショートプログラム(TSP)に参加した6カ国(カナダ、イギリス、イタリア、中国、マレーシア、シンガポール)からの11名の学生が本学の学生13名に加わって行った。オンラインでは顔合わせとグループワークを振り分けていたが、対面では、「はじめまして」から始まった研修であり、どのような結果になるかは未知数であった。しかし、同じ部屋で寝泊まりし、連日長い時間同行する事で、参加学生は急速に仲良くなっていった。各グループにファシリテーターを配置した事も大いに役立った。富士五号目を横断するフィールドワークには日本語のガイドが説明してくれたが、この通訳にあえてファシリテーターを任命してみた。神社と人々の畏れや富士山の形成過程など、日本語で理解することすら難しい内容を辿々しくも一生懸命英訳するファシリテーターに仲間は応援するように耳を傾けていた。早朝から夜遅くまでメニューが埋め込まれた研修であったが、その分、協力しあって課題をこなすチームワークが育っていったようだ。30日に行われた送別会のTSP代表の挨拶では、「僕たちは友達ではない。家族です!」と、言葉を詰まらせながらも訴えた。そして、感動したTSPメンバーは彼に拍手の嵐を送った。短期プログラムでここまで学生たちの心を一つにするものは、そう存在しないだろう。このように感動的な短期研修が実現したのは、学生たちの豊かな学びと経験を願って、細やかに準備してきた国際部の職員たちの存在があってこそだという事を記しておきたい。