2022.07.28|THU

TGLキャンプ「介助犬の世界」(オンライン)を開催しました

2022年7月23日(土)「介助犬の世界」をテーマに、オンラインでTGLキャンプを開催し、42名の学生が参加しました。講師に社会福祉法人日本介助犬福祉協会の川崎元広理事長、佐藤清文さん(広報・渉外担当)、かしの木ケアセンターの千葉一馬さんをお迎えし、お話を伺いました。 

これまでTGLキャンプは、世界を意識したプログラムを実施してきましたが、今回は、本学のグローバル人材に求められる資質である「異文化環境における課題解決能力」と「多文化共生社会における価値創造能力」を国内の課題において発揮してもらおうと、日本で認知度の低い「介助犬」の存在を学び、介助犬を必要としている人々が抱えている課題とその解決法について考えるキャンプを実施しました。

「補助犬」という言葉がありますが、これには3種類の犬が存在します。盲導犬、介助犬、そして、聴導犬です。盲導犬は国内で一定度認知されていますが、介助犬と聴導犬については、ほとんど知られておらず、その事が各種の頭数でも明らかになっています(補助犬の全国数:盲導犬848頭、介助犬58頭、聴導犬63頭)。川崎さんからは、日本介助犬福祉協会の活動、介助犬の歴史・現状、協会の運営上の経済的社会的な難しさなどを丁寧にご教授いただきました。

その中で最も印象に残った言葉は、協会のモットーである、「失われた自由、経験したことのない自由を届ける(…)」でした。生まれながらに身体に障害を持っている方、また、人生の途中で身体に障害を持つことになった方に寄り添い、彼らに「自由」を届ける素晴らしい理念を知らされました。かしの木ケアセンターの職員として全般的な障害に携わっていらっしゃる千葉さんは、身障者の立場に立って、彼らを理解しようとする姿勢と彼らの選択肢を増やす事の重要性を教えて頂きました。「選択肢を増やす」意味でも、介助犬は身障者が希望を持って生きるための重要な存在であることを理解しました。

川崎さんと千葉さんの講義の後に質疑応答の時間を10分設けていたのですが、質問が多すぎて時間が足りないという嬉しい驚きがありました。

グループワークでは、①川崎さんと千葉さんのお話から学んだ事、②検索した資料とそこからの学び、③川崎さんからの5つの問い掛けへの返答の、3つの課題を課しました。発表は、③の問い掛けのみに絞り、総評では川崎さんと千葉さんから「学生の柔軟な視野と新しい発想、そして、学生たちの優しさや思いやりを感じた」などのコメントを頂きました。「介助犬を増やすためのユニークな方法」の発表では、川崎さんに「それを実現させたい!」と言っていただきました。学生の発想のもと、介助犬を全国に広める活動が実現したら、なんて素敵な事でしょうか。まさに、SDGsの実践となります。 

限られた短い時間であったにも関わらず、各グループは手分けをして成果物を完成させ、チームワークも抜群でした。そこから講師陣が共通して受けた参加学生の印象は、「人を思う優しさ・愛」でした。彼らには、今後も東洋グローバル・リーダーとして、多文化共生社会で人々が調和しながら生活を営むためのあり方を考え、学び実践していってもらいたいと切に願っています。 

国際教育センターでは、引き続き、新しい出会いから学びが生まれる場を提供していきます。皆さんの積極的なご参加をお待ちしております!(講師:小早川 裕子)

厚生労働大臣指定法人
社会福祉法人日本介助犬福祉協会 

〒294-0221 千葉県館山市布沼字佐浦1210-122
TEL:0470-28-5662
https//kaijoken.or.jp

                                                          ↑ページトップへ