ストラスブール大学(フランス)

 ~ 多様な人びとや価値観との出会い ~ 


上條 優由 さん(社会学部 社会学科 3年) ストラスブール大学/フランス

 

  留学前から留学を終えるまで 

大学入学後、海外への興味や外国語を習得したい気持ちはありませんでした。しかし、大学での学びのなかで、海外に興味を持つようになりました。とりわけ、フランスの移民に関心を持つようになったことが、留学を希望したきっかけです。そして、理解を深めるためにもフランスの大学で学びたいという気持ちが強くなりました。そのため、交換留学の条件のひとつである言語レベルを達成するために語学留学をし、交換留学への準備を行いはじめました。交換留学では、GPAや語学力が必要とされます。自分が行きたい大学はどの程度のレベルが必要か、事前にしっかり調べて早い段階から準備しておくことが重要だと思います。

留学先の学科には、周りにアジア人や交換留学生がおらず、とても不安な日々でした。授業の内容のみではなく、大学のシステムなども当初はまったく分からず、苦労しました。しかし、勇気を出して、分からないことを他の生徒に聞くと教えてくれ、友人もできました。そうして、安定した学生生活を送ることができるようになりました。

また、学校敷地内で頻繁に学生によるデモが行われ、授業が中止になることもありました。こうした「フランスならでは」のことも体験しました。

生活面では、日本とは異なる生活習慣への気づきや、バックグランドを持つ人びととの出会いにより、新たな思考も生まれ、自身も成長したと思います。

 

留学後は、今までの経験、とくに留学を通し、現地で疑問に感じたことからテーマを出発させ、卒業論文の執筆にあたっていました。フランスの移民に興味を持ち留学に至りましたが、今では在日外国人や日本における多文化共生などへも関心が広がりました。また、わたしが留学していた時期は、新型コロナウイルスの感染が広がり、ロックダウンになったときでした。そうしたなかで起こる差別や、文化の違い、国家間の関係性など、帰国後もさまざまなことを考えさせられました。今後も移民を主なテーマに、学問や研究に向き合っていきたいと思っています。

 

 

  これから留学を目指す学生へ一言 

今までの環境を飛び出し、生活をし、さらに勉強も行う、ということはとても大変だと思います。しかし、得られることはとても多く、海外留学を少しでも考えている方はぜひ挑戦してみることをおすすめします。わたしは留学準備を大学生活の後半に始めたため、準備が間に合わず休学することになりました。やはり、早い段階から語学レベル上げるなどの準備をし、何か目標を持って留学にのぞむのが良いと思います。