氏名:大西 龍輝 さん(国際地域学科 国際地域専攻)
留学形態:交換留学
留学先:ウズベキスタン世界言語大学(ウズベキスタン)
留学期間:2024年8月~2025年2月
氏名:大西 龍輝 さん(国際地域学科 国際地域専攻)
留学形態:交換留学
留学先:ウズベキスタン世界言語大学(ウズベキスタン)
留学期間:2024年8月~2025年2月
ウズベキスタンについて
ウズベキスタンは中央アジアに位置し、カザフスタンやキルギスなどと国境を接しています。気温は、日本の四季をより極端にした感じで、夏はより熱く、冬はより寒い気候です。私は秋から春先ぐらいまでしかいなかったので、夏の暑さは経験していませんが冬は確かに寒かったです。街並みについて、都市の中心部は高層ビルや旧ソ連式の建物が点在していました。また、イスラム教やロシア正教を信仰している人びとが多いので、モスクや教会が町のところどころにあります。
ウズベキスタン世界言語大学
ウズベキスタン世界言語大学は、ウズベキスタンの首都タシュケントにあります。市内にいくつかのキャンパスがあり、言語の種類や学科で分かれています。言語大学ということで、英語はもちろん、ドイツ語、フランス語、ロシア語、スペイン語、日本語、中国語、韓国語、アラビア語など様々な言語を学ぶことができます。ウズベキスタン国内では、外国語教育トップレベルの大学とされていて、教師や通訳、翻訳家の育成に力を入れているそうです。私はその中の英語と東アジアの言語を学ぶキャンパスで勉強していました。メインキャンパスはとても広く大きいものでしたが、私たちのキャンパスは東洋大学の1号館と8号館ぐらいの大きさだったと思います。設備自体はモニターやプロジェクターなどが各教室にそろっており、不便することは特にありませんでした。
大学
授業の内容
授業に関しては東洋大学と違う点はいくつもありました。まず自分で履修科目を選択するのではなく、あらかじめカリキュラムがほとんど決まっている高校のような感じでした。そのため、授業も決まったグループで回って受けていました。最初は驚きましたが、受講生が事前に決まっている分自分にとっては友達を作りやすかったのでよかったです。授業の内容については、個人的に難しいものが多く苦労しましたが、クラスメイトがサポートしてくれていたので助かりました。テストについても、日本の時よりも困難に感じました。
ここからは、いくつかその授業を紹介したいと思います。まずは、英語の文法、スピーキング、ライティングです。これらは日本での授業とあまり遜色なく、大きな違いはありませんでした。
次に教授学の授業を受けました。私たちのクラスは、英語の教師を目指すカリキュラムであり、特に英語学習初心者向けの教師を目指していました。そのため、授業内容もどのような教え方が効果的であり、生徒の興味を引けるのかといった内容でした。また、ロシア語で行う教授法の授業もあり、そちらはとても難しかったです。
英文学の授業も受けました。シェイクスピアなどの話をもとに英文学の歴史を学びました。この授業ではたまに先生がロシア語で説明されたので最初は戸惑いましたが、その際もクラスメイトが助けてくれました。
寮生活について
留学中は大学の寮に住みました。大学は首都にあり、その分周辺の家賃は高いので寮の数については充実していたと思います。しかしながら、設備の方は苦労することが多かったです。例えば、洗濯機の数がもともと少ないのに半分使えなくなるなどです。キッチンやお風呂、トイレも共通のものでした。部屋自体には特段不満はありませんでした。最初私は、5人部屋に配属されました。そこでは、現地の学生と一緒に暮らしていました。実のところ私は当初、現地の言葉(ウズベク語、ロシア語)が全く喋れなかったのでとても不安でした。しかしながら、外国語大学ということもありほとんどの学生は英語をしゃべることができたので何とか生活することができました。
それからしばらくして、寮を移動することになりました。そこは8人部屋の留学生が住んでいる部屋でした。最終的には中国人、ロシア人、カザフスタン人などと一緒に生活していました。留学生は英語やロシア語があまり喋れない人もいたので全員の共通語はなかったのですが、それぞれ協力し合い楽しく過ごしていました。
私はこれまで寮の経験がなく、どちらかといえば否定的なイメージを持っていましたが、実際にはこれはこれで楽しく、みんなと過ごせてよかったなと思います。しかしながら、ルームメイトがどんな人かは本当に運だと思うので今回私はとても幸運だったと思います。
5人部屋
私生活について
前述した通り私は最初、現地の言葉がわからなかったのでそれを覚えるところから始めました。幸い、みんな優しかったので教えてくれたり買い物を手伝ってくれたりもしました。また、日本語学科も大学にあり、同学科の先生が主に学校の説明などのサポートをしてくださりました。学生だけではなく現地の人も優しく、色々な場面で気にかけてくれていました。
ウズベキスタンの特徴として、ムスリムの人が多いということも挙げられます。ソ連の構成国でしたのでロシア正教を信仰している人も多くいました。そのため、日本の生活習慣とは大きく違いがありました。例を挙げると、日々のお祈りや時間を知らせるチャイムなどです。
モスクの中
教会
普段の買い物は、寮近くのコンビニのような売店やカルジンカというスーパーなどで行いました。また、時間があるときはバザールという市場や商店街のようなところで買い物をしていました。バザールでは値札がないことがほとんどなので、値段を聞く必要がありましたが、数字を聞き取るのは個人的に難しかったので、いつも緊張して買い物していました。物価に関してですが、日本よりは断然安く、とても留学しやすい環境だと思います。また食事に関してですが、ヤンデックスGOというウーバーイーツのようなデリバリーも充実しており、こちらも日本の物価からすれば安く買うことができました。
移動手段としては、基本的に3つの手段がありました。一つ目がバスです。一回20円で乗れました。どのバスがどこに行くかはアプリでわかるので問題なく利用できました。地図アプリはヤンデックスというものが現地では主流で、お店などの情報もグーグルマップより充実していました。2つ目は地下鉄です。こちらも20円で乗ることができ、本数もぼちぼちあるため待ち時間も少なく乗ることができました。しかしながら、ピーク時は満員電車のように混むので、そこは日本同様少し苦手でした。最後はタクシーです。タクシーも現地では主要な移動手段であり、日本と違って初乗り料金などもないため、市内では500円あればどこにでも行けた印象です。1km当たり50円ぐらいだったと思います。また、運転手さんとお客さんは話すのが向こうの当たり前のようなので、そこはドキドキでした。
タシュケントシティモール
おそらく一番大きい
最後に
この留学は自分にとって、とても挑戦的なものだったと思います。知らない土地、知らない言語の国で留学するのはやっぱり不安でした。それを、最後までやり遂げられたことは、本当に幸運だったと思います。現地では手厚いサポートを受けることができ、勉学に集中することができました。また、優しい友達に恵まれてたくさんの思い出を残すこともできました。それはやはりウズベキスタンという国、そしてウズベキスタン世界言語大学に留学できたからであると思います。個人的にはまた行きたいと思えるような環境でしたが、上記で紹介したようにもちろん不便な面なところもありました。しかしながら、それも留学生活の一つであると思いますし、良い面も多くあります。もし、留学先を決めあぐねている人がいましたら、是非ウズベキスタンも視野の一つに入れてみてください。