2024年8月5日~7日の3日間、国際地域学科・金子ゼミの3・4年生計24名が、静岡県浜松市にある南米系外国人(日系ブラジル・ペルー人)のためのムンド・デ・アレグリア学校にてゼミ合宿を行いました。この合宿では、ゼミ生たちは夏祭りの企画・運営、実施などのサポートをはじめ、事前に準備したグループごとにビジネス日本語、日本語教師体験、英語やポルトガル語での交流、文化交流などを実施しました。
特に印象深かった活動は、3日目に行われた母語授業体験です。ゼミ生がポルトガル語や英語で行われる授業に2時間参加し、特にポルトガル語に関しては、全く理解できない言語環境の中で、日系ブラジル人の生徒が日本の学校で感じてきた不安や孤立、疎外感を肌で感じることができました。日々彼らが感じる困難な状況を実際に体験することで、私たちのこの問題に対する理解が深まりました。
また、ペルー人生徒による黒人のアイデンティティに関わる”Me Gritaron Negra!” のパフォーマンス鑑賞や、校長先生からの講義も行われました。講義では、私たちが事前にお伝えしていた質問に基づいてお話しいただき、交わることのない日本とブラジル・ペルーの価値観の境界線をいかに滑らかにすることができるか、また自分のルーツを誇りに思うことで他者を尊重することができる、といった多文化共生に関わる重要なメッセージを受け取ることができました。
今回の合宿を通じて、外国人学校や移民生徒が抱える問題がまだ多く残されていることを知りましたが、それでも、ムンド・デ・アレグリア学校の生徒は常に明るく、笑顔を絶やさず、私たちと一緒に積極的に活動に参加してくださいました。そんな生徒たちの姿勢に励まされ、より一層彼らが直面する問題に向き合っていきたいと感じました。3日間という短い期間でしたが、他では得難い貴重な経験をすることができました。
(ムンド・デ・アレグリア学校のウェブサイトにも東洋大学からの訪問について掲載されました)
https://www.mundodealegria.org/hotnews/hotnews_1814.html
国際学部国際地域学科3年 藤原志帆、阿部成美、金子聖子准教授
英語授業体験
夏祭りのスーパーボールすくい
高校1年生との集合写真