国際学部国際地域学科の鈴木ゼミでは、持続可能なまちづくりを目指す「スローシティ運動」を研究対象として活動しています。
私たちは、日本で2番目にスローシティ認定を得た前橋赤城南麓の大胡地区で行われている空き古民家再生プロジェクト「大胡ベース」にて、フィールドワークを実施しました。2026年5月9日に鈴木ゼミ3年生5名、5月23日に4名が、共愛学園前橋国際大学の「地域活性化演習スローシティ」を履修する学生の皆さんとイベントに参加しました。東京のキャンパスを出て、地域と交わった2日間の様子をレポートします!
🛠️ 【5月9日】眠っていた水を呼び覚ます!「井戸再生プロジェクト」
初日である5月9日は「大胡ベース」の井戸を再び利用可能な状態にするため、公道まで繋がる水路周辺の整備をメインに行いました。
共愛学園前橋国際大学のプロジェクトリーダーから一日の計画や役割分担の号令がかかり、各自持ち場に移動します。作業は「水路清掃班」と「料理班」に分かれ、東洋大学の学生は全員水路の清掃を担当させていただきました。
水路は全体で30メートル近くあり、最初は草と土で覆い隠されてどこに水路があるかもわからないような状態でした。しかし、当日は学生メンバーと地域の方々あわせて30名以上が集まり、ひとりひとりが全力で作業に取り組んだ結果、ついに井戸の水が再び流れるまでに復旧させることができました!
身に染みた「食材の力」
井戸の復旧作業を進める裏で、料理班の皆さんが朝から火おこしや薪割り、食材の下ごしらえなど準備を進めてくれていました。お昼ご飯の用意が終わると、各自持参したお茶碗に熱々のお味噌汁を注いで、みんなで「いただきます!」。
この日の献立は、わかめ・豆腐・ネギの味噌汁、その日に収穫された人参の野菜スティックと葉のおひたしです。朝早くからの作業で疲れた体を労わるかのように、食事が全身にエネルギーをくれる感覚を味わいました。食材を育てる大変さや難しさ、そしてその食材が持つ本来の力を身をもって学ぶ貴重な機会となりました。
🍕 【5月23日】地域とつながる「Pizza パーティー」とスローフードの理念体験
5月23日に実施された「Pizza パーティー」は、活動場所である大胡ベースが「ピザを作れるほど交流の場として活用できること」の証明、そして地域の方々や他校の学生との交流を目的として開催されました。当日は大胡公民館でのミーティングからスタートし、地域の方々に私たちからも挨拶をさせていただきました。今回の活動で、以前よりも共愛学園の皆さんや地域の方々との関わりをさらに深めることができました。
現地では「畑班」と「料理班」に分かれて活動しました。
🥕 畑班レポート(宗森・西)
畑班は大胡ベース横にある畑の整備を主に行いました。ニンニクとにんじんは生えている分をすべて収穫し、カブやほうれん草は質のいい収穫ができるように間引きを行いました。 ここで採れたニンニクはその日の料理班に渡してパスタに使用してもらい、にんじんは「しりしり」に、ほうれん草やかぶもその日の献立に活用されました。その場で収穫した農産物をその日のうちに調理して食べる――これこそが「スローフード」の理念のリアルな体験だと強く実感しました。普段このような農作業をする機会は多くないため、とても体力を使う作業でしたが、時間を忘れて夢中で作業できました。
🍳 料理班レポート(加藤・小柳)
料理班は、ペペロンチーノとトマトパスタ、そしてメインのピザ作りを担当しました。ペペロンチーノには、畑班から受け取ったばかりの採れたて野菜を使用しました。 合計30枚以上、2種類のピザを焼き上げるため、まずは窯に火をつけて火力を上げるところから始まります。その際に使う薪の準備も手伝わせていただきましたが、一見簡単に割れるように見えた薪も、いざやってみると硬くて一本割るのにも大苦戦。生地の準備など最初は不安もありましたが、共愛学園のメンバーが計画的に素早くリードしてくれたおかげで、クオリティの高いピザが完成しました!調理のプロセスを通じて自然と会話が増え、お互いに役割を確認し合いながら、前回以上に深いコミュニケーションを取ることができました。
🌿 最後に:五感で掴んだ「スローな生活」の価値
これら2つのイベントを通して得た最大の収穫は、教科書の上だけではない、実際の「スロー」の体験です。
私たちのように東京で暮らす学生は、身近に自然と触れ合える場所がそれほど多くありません。大胡ベースでの活動で行う自然とのふれあい、そして食材ひとつひとつに感謝をしながら時間をかけて作る料理。今回、五感を目一杯使ったことで、メディアや大学の講義だけでは知ることができない豊かな価値が「スローな生活」にあるのだと改めて実感しました。
温かく迎えてくださった前橋赤城エリアの皆様、共愛学園前橋国際大学の皆様、本当にありがとうございました。今後も大胡ベースでの活動を大切にしていきたいです。
(記事担当:鈴木ゼミ3年 西、宗森、加藤、小柳)