空間表現研修2025を実施しました
(訪問先 旧猪股邸と江戸東京たてもの園)
空間表現研修2025を実施しました
(訪問先 旧猪股邸と江戸東京たてもの園)
2025年5月17日(土)〜18日(日)、5月31日(土)〜6月1日(日) の合計4日間で、空間表現研修を実施しました。本授業は、事前学習、事後学習、施設視察を通して複数の表現手法(スケッチ、図面、CAD)の基本技術を理解し、演習を通して空間表現手法の方法論、役割、課題について理解することを目的としています。実習では、世田谷区の旧猪股邸(吉田五十八設計)と江戸東京たてもの園を訪問しました。(科目担当教員:国際学部国際地域学科 牧野冬生)
<受講生コメント>
空間表現研修では、“空間”をいかにわかりやすく相手に伝えるかという手法で建築分野を中心に学んだ。4日間という限られた期間で、デッサン、図法、AutoCADによる図面の作成等を行った。課外研修では旧猪股邸と江戸東京たてもの園を訪問し、各自事前に立てたテーマをもとに、空間を観察し、スケッチを行った。実際に手を動かして描くことで、普段自分が見えているように見えていないということに気づかされた。また、旧猪股邸では建築家、吉田五十八の、細やかな工夫の数々から猪股夫妻への深い配慮が感じられた。一般財団法人世田谷トラストまちづくりのボランティアの方に解説してもらい、建築の隠れた魅力を知る楽しさも味わえた。後半ではAutoCADの基本操作を学び、『住吉の長屋』の図面を作成した。寸法を正確に読み取って図面を引くという作業は簡単ではなかったが、慣れてくると楽しくなった。この研修は建築分野に関する内容ではあるが、人にわかりやすく意思を伝える方法を学ぶ機会でもあり、建築やまちづくりに限らず、レポートやプレゼンなど幅広い場面で活用できると感じた。 (3年 深澤さん)
<授業を受けての感想より>
・CADの演習がとても面白かったです。最初はかなり複雑で難しそうと思っていたのですが、いざやってみるとゲームのような面白さがありました。特に図が完成した時の気持ちよさがとても良かったです。
・CADの演習が最も印象に残った。はじめはCADを使い真っ直ぐ正確な長さの線を引くことは難しかったが慣れてきたら楽しかった。また、実際に自分で線を引くことで建物の内部がどんな空間になっているのか、構造的な面から見ることができると思った。
・投影図の作成が印象的でした。さまざまな方法で描いてみることで自分のイメージするものとのズレに気づくことができ、図形を理解していくことに面白さを感じました。
・猪俣邸の訪問がもっとも印象に残りました。1932年に建築されたとは思えないような機能性を兼ね備えた建築で、建築家が設計したらここまで緻密に計算された建築が出来ると感銘を受けました。
・スケッチ。家の構造とか素材をまじまじと見ることがなかったので新鮮でした。台所をトピックに選んだ結果、思ったより時代の流れが家作りに影響を及ぼしているのを知って面白かった。
・スケッチです。普段スケッチをする機会が全くないので、新鮮でした。
・最も印象に残っているのは、2つの建物を実際に見学した活動です。日本のこんなに古い建築に初めて触れることができ、十分な時間をかけて観察し学ぶことができたので、とても感動しました。また、日本の古代建築の様式や当時の住民の生活環境について知ることができたことも、強く印象に残っています。