2024.12.20|TUE
2024.12.20|TUE
会計ファイナンス専門家養成コース修了生の井上奈織子さんの修士論文「働き方の多様化に対応する給与所得控除及び特定支出控除制度の検討 -テレワーク費用に関する課税上の取扱いに着目して-」が、租税資料館賞の奨励賞(奨励賞は、大学院生(これに準ずる者を含む)の論文が対象)を受賞しました。租税資料館賞は、税法学並びに税法と関連の深い学術の研究を助成するため、税法等に関する優れた著書及び論文に対して、毎年「租税資料館賞」として表彰を行なうものとされています。
この論文は、所得税法における給与所得を研究対象とした論文です。新型コロナウィルスの感染拡大に対する対応としてテレワークという新たな勤務形態が普及しましたが、勤務に係る支出の自己負担が増加した給与所得者に対して、テレワーク費用の特定支出控除制度への追加を提案して経済的実質に即した課税の実現を目的としています。受賞の理由として、「こうした新しい現象に着目して、その具体的な解決を模索する、社会的な意義の高い詮考といえる。斬新な視点にたちつつも、伝統的・標準的な税法学の考察枠組みを外れることなく、論理を展開していることも好感が持てる。」との評価を頂きました。
2024年11月に行われた授賞式の様子