第5回:三木田純一さん(理工学部電気電子情報工学科2014年卒業)

🔷利便性の探求・空間の創造・安定性の向上🔷

   私は島村工業に入社し建築設備部の電気設備を担当し、建物の電気設備設計・積算・設計監理業務に従事しております。この仕事は設計から建物の完成まで、居住者や利用者がいかに便利で安全な生活を送れるかを考えて創り上げなくてはいけません。

 まず設計業務ですと、発注者からの要求を満たしたうえで法規を遵守し、施工者や保守・メンテナンスを行う者に意図が伝わる設計図作成が求められます。そのなかで過剰設備や無駄な投資にならないよう予算の許容範囲内での検討と、建物の使い勝手と安全性を考えた図面を作成する創造性と技術力が必要です。

 次に積算業務についてですが、作成した設計図書を基にして、工事完成までに要する工事原価を算出し、工事受注に貢献することを行っています。自ら積算しているため、発注者の要望と予算を照らし合わせ、必要なものと不要なものを明確にします。

 それから設計監理業務についてですが、工事が設計図通り施工されているかの確認を行っています。時には工事期間中に設計変更が発生します。その際は、発注者への説明資料の作成や施工者へ変更指示書の作成が発生し迅速な対応が求められます。

 

 この仕事に従事して感じたことは日々新しいことの発見があるということです。私の入社 1 年目は建築現場を知るため、事務所新築工事の現場監督、2 年目以降は設計積算・監理業務に従事しました。最初の頃は事務所の設計に携わりましたが、現場監督として日々出来上がっていく建物のイメージがあったので、図面作成はそれほど苦ではありませんでした。

しかし、初めて工場の増改築を設計したときは、お客様より知らない商品の要望がありました。その商品はどのような仕様なのか、そしてどのように納めれば良いのか創造出来ませんでした。そこで私はその商品を出しているメーカー内の仕様を調べ、商品をどのように納めれば空間に溶け込むかを考えました。そしてイメージしたデザインを図面に反映し、建物完成へと繋げました。当初はその商品について知識がなくお客様の要望についていけませんでしたが、調べていくにつれて創造出来ていき、私自身から使い勝手の提案を出来るようになり、次第にお客様と一緒に建物を創る楽しさを感じることができるようになりました。

 

 設計者として建物を創るうえで、快適で健康的な空間を創造し、いかに便利な生活が出来るかを考え、人命や財産を守る設備を建物の規模や用途に応じて提供出来るか、日々心掛けてこれからも業務に励んでまいります。



【株式会社島村工業 https://shimamura-k.co.jp/