2025.01.31|FRI
2025.01.31|FRI
東洋大学大学院社会福祉学研究科は、2022年度から2024年度までの3年間、教育力強化特別予算により、「東アジア諸国における社会福祉に関する研究教育のハブ機能の構築」に向けたに取組を展開してきています。その最終年度である2024年度は、11月10日(日)14 :00~16 :55に国内外の研究者、実務家、学生等が一堂に会する国際シンポジウムを開催しました。
今回のテーマは、「変貌する社会・経済・自然環境の中での地域共生社会の構築」です。これをテーマとする背景には、東アジア、更にはアジアのその他の地域が経済のグローバル化の中でダイナミックに変貌を遂げると同時にその人口構造が急速に変化するだけではなく、地震、水害等の自然環境の面でも困難に直面してきていることがあります。現在の日本の社会福祉の方向性を象徴する地域共生社会の構築も、このような社会福祉を取り巻く環境を踏まえた上での対応が求められます。
ある意味でグローバルとローカルが交錯するのが現代の社会福祉です。今回、これまでの交流の礎の上で大学間の交流協定を締結した朝陽科技大学の研究者を招聘するのに加え、ネパールの研究者も招聘し、そこに日本の地域福祉関係者や学生も参加する形で、グローバルとローカルの両面から社会福祉の共通課題に接近することとしました。台湾、ネパール、日本のいずれも過去に大きな地震等の災害を経験しており、災害との関係でも、ライフラインとしての社会福祉の重要性を認識している地域であります。
シンポジウムでは、地震等の災害の復興や共生社会の実現に向けて社会福祉が乗り越えなければいけない様々な課題を多面的にとり上げ、報告者と会場の参加者との間で熱心な意見交換が行われました。これを一つのステップとして、社会福祉学研究科のキャンパスである赤羽台から更に明日の社会福祉の構築に向けて国内外に発信していきたいと考えています。
以下では、当日のシンポジウムの様子を写真とともに紹介します。
(1)開会挨拶及び趣旨説明
(2)日本の経験
1)報告と質疑①
報告テーマ:能登半島地震と創造的復興
報告者:東洋大学福祉社会デザイン学部社会福祉学科 高山直樹教授
2)報告と質疑②
報告テーマ:災害時の子どもの居場所の実践と研究
報告書:東洋大学福祉社会デザイン学部社会福祉学科 小野道子准教授
(3)報告と質疑③:台湾の経験
報告テーマ:共生コミュニティとコミュニティ共生--台湾の発展
現状を分かち合う
報告者:朝陽科技大学人文・社会学部ソーシャルワーク学科
謝儒賢副教授
(4)報告と質疑④:ネパールの経験
報告テーマ:危機管理と社会福祉の実践:ネパール地震の経験から
報告者:トリブバン大学人文・社会科学学部中央ソーシャルワーク学科社会学担当准教授
ソーシャルワーク学科前学科長
シュクラ・ラージ・アディカリ博士
(5)コメンテーターによるコメントと質疑
コメンテーター:社会福祉法人東京都社会福祉協議会
地域福祉部 地域福祉担当 西山千尋氏
(6)閉会