概要
多摩美術大学美術館所蔵の福沢一郎《魂の話》(1931年)は、いったん完成され展示されたあと、おそらく画家自身によって画面の右部分が大きく切断・除去され、また残った画面のさまざまな箇所が塗り変えられるなどして、現在の状態になっています。
多摩美術大学の学内共同研究の一つとして2025年4月に設立された「多摩美術大学『改変された絵画』研究会」では、福沢《魂の話》の改変問題を出発点として、さらに、他の画家「本人」による「絵画」作品の「完成後」の塗り変えや切断などの「改変」作業について、16~20世紀におけるさまざまな事例を分担して調査研究しています。
このシンポジウムでは、それらの中間報告として、研究会のメンバーが個別発表と全体ディスカッションを行い、「画家自身による作品完成後の改変」という重要な美術史的テーマを広い範囲で掘り下げます。
[日時]2026年3月6日(金)13:00〜17:15 *開場12:30〜17:30
[会場]多摩美術大学八王子キャンパス アートテークギャラリー 2階 201・202(東京都八王子市鑓水 2-1723)
[入場料]無料 *途中入退室可能です。
[主催]多摩美術大学「改変された絵画」研究会
特別展示
シンポジウム会場にて、福沢一郎《魂の話》(1931年、多摩美術大学美術館蔵)の現物を展示いたします(額縁を外して、四方の側面の状態も見えるようにいたします)。
また、本作の科学的調査の結果をまとめたパネル展示を行います。ぜひ、シンポジウムと併せてご覧ください。
[プログラム]
■ 第1部(13:00〜)福沢一郎《魂の話》の改変
①「基礎調査としての情報整理」
発表者: 淵田 雄(多摩美術大学美術館 学芸員)
②「光学的調査結果」
発表者:上野 淑美(横浜美術大学 美術学部 美術・デザイン学科 修復保存コース 特任教授)
③「美術史学的な考察」
発表者:大島 徹也(多摩美術大学 美術学部 芸術学科 教授・多摩美術大学美術館 館長)
■第2部(14:30〜)16~20世紀の絵画における改変
①「描き直されたカラヴァッジョの《マタイの殉教》」
発表者:松浦 弘明(多摩美術大学 美術学部 リベラルアーツセンター 教授)
②「フラゴナール《ブランコ》―制作後の改変をめぐって」
発表者:小林 亜起子(多摩美術大学 美術学部 リベラルアーツセンター 専任講師)
③「印象派とその周辺の画家による多様な改変事例―ドガ、カサット、マネ、リーバーマンなど」
発表者:渡辺 眞弓(多摩美術大学美術館 学芸員)
④「20世紀の多様な改変事例―マティス、ダリ、ポロックなど」
発表者:大島 徹也
■第3部(16:15〜)全体ディスカッション
司会:淵田 雄
パネリスト:大島 徹也、上野 淑美、松浦 弘明、小林 亜起子、渡辺 眞弓
アクセスマップ
多摩美術大学八王子キャンパス アートテークギャラリー 2階 201・202(東京都八王子市鑓水 2-1723)
多摩美術大学「改変された絵画」研究会メンバー
研究代表者:大島 徹也
研究分担者:松浦 弘明、小林 亜起子、上野 淑美
研究協力者:淵田 雄、渡辺 眞弓、飯田 哲哉(環境リサーチ株式会社 代表取締役 社長)、青山 浩之(環境リサーチ株式会社 未来創造部 副部長)、鳥越 義弘(横浜美術大学 美術学部 美術・デザイン学科 修復保存コース 助教)、渡邉 千尋(横浜美術大学 美術学部 美術・デザイン学科 修復保存コース 副手)
ポスターデザイン
丸山 竜司、金井田 誠悟(多摩美術大学 情報デザイン学科 3年)