今年の学園祭は、全クラスが演劇に挑戦します。また、コロナに対する規制が緩和され、保護者の方々や外部のお客様もお迎えします。これは、実に2019年以来となります。つまり、私達が経験してきたものとは形を変えた新たな学園祭を作っていくというのが今年の大きな特徴です。このテーマについても、この学園祭及び新時代の情熱の日を迎える上で、明るく、希望に溢れた指標となるようにしたいという意味がこもっています。
これは「幕開け」、つまり新たな舞台がスタートを告げるという意味です。しかし、この「幕明け」はただ舞台が始まるという意味だけではありません。この「明ける」という言葉には、あるひと続きの時間・期間・状態が終わって、次の新たなステージに移り変わっていくという意味があり、まさにこの言葉はこの新しい学園祭を作っていく私達に当てはまると考えました。学園祭が従来と形を変えるものであったとしても、希望を持って、新たな舞台へはつらつと進んでいく学園生の姿を、この言葉は表しています。
例えば演劇であれば、ただ役者さんだけがいれば良いというものでは無いと思います。大道具や音響・照明さんなど、多くの人の協力があってこそ成り立つものです。その上で、このテーマにある「舞台」という言葉が指すのは、単に陽の当たるステージだけではなく、大道具なら大道具、装飾なら装飾などそれぞれが活動していく場所そのものを指しています。また、「我ら」という言葉にあるように、ただ自分一人で活動するのではなく、仲間と共に進んでいくという意味もあります。たとえ人から見えない場所でも、もともと自分が望んでいなかった場所でも、最終的に自分が戦っていく場所に誇りを持ってみんなで学園祭を作っていこうという意味がこの言葉にはこもっています。
なぜ「自分」ではなく「君」を灯せとしているのか。それは、誰かに光を灯すことは結果的に自分の前をも照らすということに繋がるからです。また、みんなが互いに光を灯しあえば、その光は広く、大きく、遠くまで広がっていきます。仲間と切磋琢磨し、学園祭を、さらには学園全体を大きく包み込んでいくように、情熱の光を広げていく姿をこの言葉は表しています。