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略歴など

私の研究について

私の研究上の関心は，人間が行うさまざまな「やりとり」において，そのやりとりに参加している人々はどうやってそのやりとりを成り立たせているのか，という問題にあります．

人間同士のやりとりというのは，例えば対面して行う会話であれば，単に一方が言葉を発し，それが他方に聞こえて理解できさえすれば成り立つというものではなく，さまざまな仕組みやルールの存在が指摘されてきています．こうした仕組みやルールは必ずしも常に人々が意識しているようなものではなく，それゆえ，これらはいわゆる「コミュニケーションスキル」のようなものとも（部分的には重なる部分があるにせよ）異なるものになります．またいわゆる物理法則のような，そもそもそこから外れることができないようなルールとも異なります．ルールは違反することが可能で，かつ従っていれば従っているなりの，違反すれば違反したなりの帰結をそれぞれもたらします．その意味でゲームやスポーツのルールに近いものであるといえるかもしれません．

このような「仕組み」や「ルール」の観点からやりとりを考えるには，やりとり自体を詳しく観察できるデータが必要です．発された言葉だけを抜き出したり，なんらかの仕方で数値に置き換えたりすることよりも，できるだけやりとりそのものに近い状態でのデータを扱うことを目指します．そのため，やりとりがまさに行われる現場にビデオカメラを持ち込み，そこで人々がどう振る舞っていたかを記録します．そしてまた，「仕組み」や「ルール」というのは第一にそのやりとりの場において参加者が用いているものであり，かつ，そのすべてを常に意識してはいないものである以上，参加者が互いに互いの振る舞いのどういう部分を参照し，その結果どう振る舞ったか，ということを記述することを目指します．参加者はいちいちすべて意識してはいませんが（したがって直接訊いてもわかるとは限りませんが），相手や環境のなんらかの要因，あるいはもしかしたら参加者自身のなんらかの要因への反応や応答という形で（つまりそれらを「指向して」），発話や動作などの振る舞いを組み立てています．そうした振る舞いの組み立てを，そのとき参加者が見て聞いて知っていたことがらを根拠に記述することが，まず目指されていることです．

（工事中；詳細加筆予定 2018/02/22）

職歴・担当科目

2023年4月静岡理工科大学情報学部情報デザイン学科講師（〜現在）

2021年4月東京工科大学医療保健学部演習講師「コンピュータリテラシー演習」（〜2023年3月）

2021年4月工学院大学国際キャリア科非常勤講師（必修英語）「Basic Academic English」（〜2023年3月）

2019年4月工学院大学国際キャリア科非常勤講師（必修英語）「Basic Communication」（〜2023年3月）

2016年4月国立国語研究所音声言語研究領域プロジェクト非常勤研究員（〜現在）

2015年9月京都外国語大学非常勤講師「言語と平和」（〜2016年3月）

2014年4月日本学術振興会特別研究員（DC2）（〜2016年3月）

2013年5月京都大学リーディング大学院デザイン学ユニットリサーチ・アシスタント（〜2014年3月）

2012年7月京都大学学術情報メディアセンター研究補佐員（〜2013年3月）

獲得研究費

2020年4月科学研究費補助金（若手）「日常会話コーパスを用いた「課題」に基づく会話の分析：定量・定性の両面から」（研究代表者：臼田泰如）（〜2023年3月予定）課題番号20K13019

2017年4月科学研究費補助金（若手B）「会話における対人関係の実証的研究：自然会話データを用いて」（研究代表者）（〜2020年3月）課題番号17K13457

2014年4月科学研究費補助金（特別研究員奨励費）「対人関係の調整から見たポライトネスの研究：自然会話を用いて」（研究代表者）課題番号14J01064

学会・社会活動

社会言語科学会企画委員（2021年4月〜現在）

ヴァーバル・ノンヴァーバル研究会運営委員（2018年4月〜現在）

ヴァーバル・ノンヴァーバル研究会若手サポータ（2012年〜2018年3月）

学位

2019年9月博士（人間・環境学）（京都大学）

学歴

2016年3月京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程指導認定退学

2012年3月京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了

2010年4月京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程入学

2010年3月京都大学文学部卒業

2005年4月京都大学文学部入学

2004年4月信学会上田予備校入学

2004年3月長野県野沢北高等学校卒業