私、佐々木健三は昭和9(1934)年4月1日早稲田大学専門部政治経済科に入学しましたが、その際、大隈講堂の正面に自動車部のポスターが目に人ったが、私はどちらかと云えば早大モーター研究会の方が整備の勉強が出来ると思い、研究会に入部 した。悔いは無かっった。古い話になるが、リーダーは理工学科の石津さんと云 う方で、エ ンジンに大変熱心な方で、大変尊敬田来ました。
一方、自動車部は協会とも呼ばれていましたが、職人肌の感じで私の気に会わない様でしたが、早速入部して免許の練習を週2回程始めました。東京鮫洲警視庁自動車試験場の隣にあ った東京自動車練習所に先輩に引率されて、先輩と練習所の指導員との併用の指導を受けました。指導員は軍隊的指導で誰もが多分に恐れを抱いていました。4月に入りそれが益々厳 しくなりましたが、それ程の成果は上がらなか ったと記憶しています。モーター研究会のメンバーには一応、一芸を持っている者が多く、必要に応じて試合のレギュラーとして登用される者もいたり、私も一年生だが使えるから、特訓を して仕込めばレギュラーとして光るかもと云われ、 レギュラ一不足の時にはよく使われたものです。私は酒は飲まないので、泥酔 した連中を自宅に搬送出来て皆か ら信用され、適材適所と便利がられたものです。