[研究の遂行に必要なスキル]
本研究室で研究を遂行するにあたり、必要不可欠なスキルは以下のものです (配属後には研究室では線形代数の復習など一切行いません。不安な人は復習しておくことをオススメします)。
* 線形代数、微分積分、数理統計学 → 機械学習手法の習得、数理モデルの構築・解析にには必要不可欠です。
* 英語 → 本研究室では最先端の研究を行います。当然、研究成果は国際会議での発表、英語学術論文の執筆により発信していきます。当たり前ですが、国際会議への参加、そして英語学術論文を読んで情報を収集します。
* 制御工学 (PID制御、内部モデル、確率的制御) → 身体運動制御の理解には必要不可欠です。
* プログラミング → データ解析、実験系の構築には必要不可欠です。
[研究室運営方針 (逐次更新予定) ]
* コアタイム ... 1日1回は研究室に顔を出す。当然、時間を割かなければ研究は進みませんが、何事も自己責任です。卒論直前になって時間が足りない間に合わない、なんてことになっても全て自己責任です。
理由: そもそも"コアタイム"なる概念を私は知りませんでした。高校を卒業して就職した友人たち、大学学部を卒業して就職した友人たちは、どんなに短くとも朝の9時から夕方の6時 (実働8時間) までは働いていることでしょう。同世代の友人たちと比較した場合でさえ、最低でも7-8時間は研究に専念しない限り学費の無駄使い、人生の無駄使いをしていると私は考えています。そのため、私は"コアタイム"という概念は知らずとも実働時間は自分で決めていました。みなさん成人ですので、何事も自己責任です。人生の無駄使いをしないためには、何時から何時まで研究に専念するべきか、それは自分で考えるべきでしょう。
補足1: 研究のみに専念しすぎる余り、部活動、恋愛、家族と過ごす時間を疎かにすることはオススメしません。何事も中途半端ではなく、全力投球しましょう。
補足2: しかしながら、大学院生は研究への優先度は高くあるべきだと思います。特に、私は大学院生になって学部時代と同様に部活動に携わろうとする姿勢は全くもって好きではありません (下記の大学院進学についてを参照)。
* 院試準備期間 ... 設けません。
理由: 準備期間があることで油断する例を多々見てきたため、設けません。何事も自己責任です。相談には応じます。
* 学会について ... 積極的に参加してもらいます。いかに自分が未熟かを実感するいい機会になると思います。そして、研究を計画通り遂行していれば早い段階から学会にて研究成果を発表することが可能です。
補足1: 本研究室では、私と信頼関係を結び、研究を計画通り遂行していれば早い段階から学会にて研究成果を発表することが可能です(相当なモチベーションがあれば学部3年時にも可能)。徹底的に発表練習をします。これにより、人に伝える力が向上します。就活対策としても申し分ありません。
補足2: 重要な点は、私と信頼関係を結べるか否かだと思います。時間は有限のため、やはり信頼できる学生さんに多く時間を割いてしまいます。当たり前ですが、理由もなく信頼関係が崩れることはなく、1. 理由もなく言伝を守らない、2. ゼミでの準備不足が目立つ、などにより信頼関係が崩れることはあるかと思います。私もみなさんから信頼されるよう努めていく必要があります。
* PCについて ... 未定
理由: 最近ではみなさん性能の良いノートPCを所有していることが多く、研究室にて購入するか否かは未定です。一期生には購入してみましたが、あまり購入したメリットは感じませんでした。
[本研究室での大学院進学について]
修士課程2年間で学費はおおよそ100万円かかります。その一方、学部を卒業して就職した人はその2年間で手取り16~17万/月と仮定して給与額は400万円程です。周りの友達がみんな大学院に進学するから自分も進学する、(大した情報収集もせずに)大学院に進学したほうが就職に有利と聞いたから進学する、と考えている人は、若い内に500万円もの差が開くという現実をしっかりと見つめましょう。それでも大学院進学を希望するならば、下記のアドバイスを参照してください。
ちなみに、修士まで進学して3年間研究しないとスキルが身につかない、と考えている人もいるかもしれませんが、モチベーションが高ければ1年で十分にスキルを身につけることはできますし、モチベーションが低ければ3年研究しても何も身につきません。
* 就活に有利だから大学院に進学したい ... 本研究室への進学はオススメしません。
本研究室の研究内容[Link]を読めば自明だと思いますが、就活に有利なスキルを身に着けたいならば他研究室への進学をオススメします。工学のほとんどが確立した既存の理論に基づき発展している技術を応用したものだと思います。一方、本研究室が取り組んでいる研究分野は力学や電磁気学といった分野と比べれば歴史は相当に浅いものであり"確立した理論"を構築していく段階のものです。従って、就活に有利だから大学院進学したいと考えている人は(私には正しい発想には思えないですが)、本研究室への進学はオススメしません。
* とにかく大学院に行きたい ... 500万円損してまで大学院に進学する理由を再度自らに問うて下さい。頭を使いましょう。また、どうしても大学院に進学したいのならば、当然学部時代に熱心に勉学に取り組んでいるはずですね。成績の良い学生はどこの研究室でも求められているでしょうから、人に恥じないほどの成績をとっているならば、本研究室に限らず、ぜひ大学院進学を考慮してみてください。
* 就活か大学院か迷っている ... 本研究室への進学を考慮に入れてみてください。
迷いに迷ってください。そして、迷っている人には院試を受けることをオススメします。このような人たちが大学院進学を決意するならば、それ相応の覚悟で決断していると期待できますので、大学院で学ぶことも多いかと期待できます。もちろん、院試に合格していても就職する道を選んでも構いません。その際にもそれ相応の覚悟で決断していると期待できますので、社会で活躍してくれるものと期待できます。
* 配属されて研究は面白そうだと感じた ... 本研究室への進学を考慮に入れてみてください。
面白そうだと感じる場面があれば、ぜひ大学院への進学を考慮してみてください。モチベーションが高ければ得るものが非常に多いと思います。新しい発見をする、新しいアイデアがひらめく(使えないアイデアだとしても)、これらの興奮は何事にも変えられません。
* 研究者とは限らず、国際的に活躍したいからPhDが欲しい ... 本研究室への進学を考慮に入れてみてください。
研究者でなくとも、エンジニア関係であればPhDなしには国際的に活躍することが難しい時代が近い将来やってきます(もう既に来ている分野もあるでしょう)。私が納得できるレベルに到達して本研究室でPhDを取得する際には、1. データ解析、実験環境構築のためのプログラミング能力(C++, MATLAB, R)、2. 実験による正確なデータの取得、3. 適切な実験プロトコルの提案、4. 機械学習の知識、5. 数理モデルの構築とその解析能力、6. 英語能力(英語論文執筆能力、会話能力)、7. 研究アイデアの提案、など広範囲のスキルにおいて相当なレベルに達していることが期待できます。