ネタバレありの"聖歌隊"のPC紹介。
PC番号順。
本編読了後にどうぞ。
■PC1 カジ
豪傑型、若者(19歳)
通称若カジ。
半月の卓に入るざっと七年前。
聖歌隊の"剣"であり、攻撃の要。
誰よりも不浄の気配に敏感であり、誰よりも強い法力を放つ。その力は雷に似る。
武器は長剣。その他『百年は霧の色』での経験から、マテルの剣を携える。
性格は大雑把で粗野、苛烈、勇猛、しかし非情になりきれない側面を持ち、つまるところお人好し。
どんなものであろうと、不浄のものに慈悲は与えない。
単独行動を命じられることも多く、誰よりも冒険者らしい能力を獲得している。
生き物全般が好きだが、犬よりは猫派。
雪にややトラウマがある。
前髪を伸ばして目を隠しているのは、現実から目をそらしているため。自覚はない。
聖北教会の暗部を担う聖歌隊の在り方に疑問を持ち続け、最後には聖歌隊そのものを滅ぼした。唯一現実に戻ってきた人物。
ある雪の日。吸血鬼ヴァイオレットが作り出した『時間』に取り込まれた際に強い魅了をかけられており、性格が変質している。
実際は騎士精神をもつ礼儀正しいーーしかし生まれながらの戦士故に苛烈な面をもつーー青年であった。
『えんまの領域』攻略中に一度は元の性格を取り戻すが、その時は聖歌隊を抜けることはなく、再度魅了をかけられる。
その後、自分の記憶が喪失・改竄されていることに気づき、聖歌隊リーダー・アダムに疑いをもつ。
そんな中、魅了の影響で正気を失ったディエに殺されそうになり、彼女を斬る。
さらに、エメリ、アデラを手にかけ、全てを察したアダムと対決。
『時間』から抜け出したあとは、聖北教会に戻った。
本来は掌破や回復の奇跡も使いこなすが、性格の変質に伴いほとんど剣と攻撃的な法力しか使えなくなっている。
基本的な戦法は、多人数であれば敵陣に切り込み力任せに制圧(傷を負ってもアデラの治療があるため)。
一対一ではカウンターを狙う。
剣に法力を乗せる他、亡者退散が得意。
アダムとの決戦中、【姿見せぬ主の加護】を受け、強力な再生能力を得る。
■PC2 アダム
勇将型、大人(45歳)
冒険者宿『天馬の提琴亭』の亭主兼聖歌隊のリーダー。
聖北教会の暗部を担う聖歌隊を冒険者集団のようにカモフラージュし、異教徒や不浄のもの、教会に歯向かうものを次々と始末してきた。
聖歌隊としての仕事よりも、単独行動で数えきれないほどの仕事をこなしている。
武器は長槍。若い頃は長剣を使っていた。
性格はリーダーらしい厳格さと戦士らしい過激さをあわせ持つ。冷静な判断力の裏には強かな損得勘定と狂気にも似た神への信仰心がある。
顔が厳ついため、依頼人を怖がらせることが多々ある。かなりの酒豪で飲んでも顔色ひとつ変わらない。
ヴァイオレットは娘、だと偽装している。実際二人は恋人といっても良い関係であった。
神を愛し、神に愛されるために、自分の正義を執行し続けた。
それはやがて聖歌隊に疑問をもったカジとの対決となり、最後は【姿見せぬ主】に選ばれず、敗れた。
先代の聖歌隊がヴァイオレットの目に留まり、『時間』に取り込まれた際に彼女の『伴侶候補』となる。
その後先代の聖歌隊を策略により滅ぼし、自らがリーダーとなる。先代の"剣"アデラとはその時からの付き合い。
その後は自分の正義を成すためにメンバーを集め、孤児のエメリを教育した。
全盛期を過ぎ、老いを感じ始めた頃にカジと出会い、自分の後釜として育て始めるが、その正義を認めることはできなかった。
若い頃は長剣を使い、順調にエリート騎士の道を歩んでいた。
ある日人ならざるモノの魅力にとりつかれ、魔剣ヴィレティスを手に入れる。
その力は凄まじかったが、年を重ねるごとに魔剣に振り回されるようになり、武器を槍へと持ち変えた。
その頃から老いへの不安を感じていたようである。
彼の法力はヴァイオレットの影響で変質していき、やがては聖北の力と反発するようになった。
■PC3 ヴァイオレット
知将型、若者(見た目は20歳前後、年齢不明)
『天馬の提琴亭』の亭主の娘兼、聖歌隊の参謀ーーという隠れ蓑を着る吸血鬼。
その正体は"唯一無二の完璧な死体"リリスである。
彼女は己の伴侶が完璧ではなかったことに不満をもっており、人間の世で自分の"アダム"を探していた。
彼女は数々の男に目をつけ、力を与え、自分の伴侶に相応しいかを品定めしてきた。
多くの男は力に溺れ自滅したのだが。聖歌隊に目をつけてからはアダムの為に尽くしてきた。
性格は冷静、知的、容赦がない。一方で欲深く、極度のロマンチスト。他者の心を操ることに長ける。
他者を魅了し、性格や力の本質をねじ曲げることができる。
魅了の力は相手の血に宿り、その時間が長ければ長いほど、対象者は自我を失い破滅していく。
しかし対象が多量の血を流すなどすると魅了は解除される。
多くの魔法を行使することが可能だが、聖歌隊の立場上隠していることも多い。
賢者の塔に出入りしている。
ヴァイオレットは自らが自由にできる『時間』を持っている。
これは現実の時間と寄り添いながらも流れが歪んでいる、いわば彼女の『結界』である。
彼女はこの『時間』を使って好き放題に世界を渡っていた。
彼女は常に他者を魅了し続け、自分を吸血鬼とは悟らせない。仮に悟ったものがいれば即座に抹殺してきた。
アダムを『伴侶候補』と定めてからは彼の娘と偽装しながら恋人のような関係であった。
アダムの血を貰う一方、彼に魔力を与えるために己の血を与え続けてきた。
しかしそんなアダムをも倒したカジに惚れ込むことになる。
しかしカジは【姿見せぬ主の加護】を得てしまい、おいそれとは手が出せなくなってしまった。
それでも、彼女は己の"アダム"に執着している。
聖歌隊が壊滅した後、しばらくカジの監視を使い魔に任せて気ままに放浪していた。
しかし、彼が大人になった後、その前に現れーー
■PC4 ディエ
万能型、若者(16歳)
先代の聖歌隊リーダー(故人)の娘。
普段は無口で地味な少女だが、戦闘となれば笑いながら敵を撃つ、激しい二面性をもつ。
カジに片思いをしている。
武器は銀の二丁拳銃。狙撃ではなく敵陣に突撃後、銃格闘を主とする戦法とる。
性格は戦闘外では主体性が見られず、穏やかと言えば聞こえはいいが、無口無表情で何を考えているかわからない。戦闘時には粗暴、激烈、貪欲に敵を撃つだけの存在となる。
カジにくっついていることが多く、その好意に彼も気づいてはいるが応えたことはない。
『時間』に取り込まれる直前、顔に大怪我を負っており、右額に傷跡が濃く残ってしまった。
さらに魅了の効果で性格が変質。本来は明るく素直で、聖なる弓を引く少女だった。
また、魅了を受けたさいに長かった髪をばっさりと切っており、現実に帰還後のカジの記憶にはまだ髪の長い姿が刻まれている。
ある雪の日、彼女を含む聖北教会の一団は謎の存在に壊滅させられる。
ディエはカジから庇われたが、その結果カジは崖下に転落。
ディエ自身も結局は命を落としたーーそれが現実での結末。
ヴァイオレットの『時間』の中で、彼女は日に日に魅了に蝕まれ、性格を破綻させていく。
結果、一番大事だったはずのカジに毒をもり、殺害未遂を起こすまでとなった。
自分が本当は何を望んでいたか、善悪すら分からない状態ながら、カジの「嫌いになったわけじゃない」という言葉に安心し、ディエはカジに斬られる。
■PC5 エメリ
万能型、子供(11歳)
聖歌隊の"耳"。
小さい身体を使って、潜入、暗殺、諜報と盗賊まがいのことをしていた。
盗賊ギルドとの付き合いもある。
性格は子供らしい純粋な悪である。明るく無邪気だが、善悪の区別はアダムに任せている。
孤児であり、彼の全てはアダムによって作られた。
アダムを父のように慕ってはいるが、普段はそのそぶりを見せない。
武器は鞭。引っ掻けたり薙ぎ払ったりと多彩な攻撃を行う。また、マン・ゴーシュをサブウェポンにしている。
孤児。地方の聖北教会に預けられていたのをアダムが拾い、自分が苦手とする鍵開けや諜報のための駒として育て上げた。カジやディエよりも聖歌隊に長く所属している。
髪の毛の一部が赤いのは染めているため。その赤は育ての親の赤である。
己の信じるものは育ての親であるアダムのみで、しばしば娘であるヴァイオレットに嫉妬していた。
それは彼女の魅了によって増大していき、ある日ヴァイオレットを(吸血鬼とは知らずに)殺害(もちろんヴァイオレットを滅ぼしたわけではない)。
その後完全に正気を失い、カジに挑んで斬られる。
現実ではカジに接点はない。
それどころか聖北教会に存在していた記録は抹消されている。
『時間』の中に長くいすぎたのか、彼の身体がどこにあるのかは不明である。
■PC6 アデラ
標準型、老人(60歳?)
先代の聖歌隊から所属する老婆。
先代の"剣"であるが、現在は治療の奇跡のスペシャリストである。
性格は温厚篤実。とはいえそれは「全てを諦めた故の優しさ」であり感情の停滞に他ならない。
切断された腕さえ、切り落とされた直後であればくっつけてしまう強い法力を持つ。
また、先代の"剣"であるため、現在でも短剣を使いこなす。
若い頃、彼女は女騎士として聖北教会の守り手であった。
彼の夫は先々代の聖歌隊の一員であった。
ある日、夫はヴァイオレットに目をつけられて死んでしまった。
彼女はそのショックから一度世俗を離れるが、数年後、先代の聖歌隊に入隊。
"剣"として多いに活躍したが、新入りのアダムとヴァイオレットに『時間』に引き込まれ、捕らわれる。
そこで夫の末路を聞き、逃げられないと悟ってアダムの部下になることを決意。
こうして彼女は全てを諦めた。
彼女は必要以上の魅了をかけられておらず、正気である。
しかし次々と『時間』に送り込まれては死んでいく若人達に心を痛めていた。
そこに現れた聖歌隊に疑問を持ち続けるカジは、彼女にとって救いの神であった。
彼女の予感通り、カジは聖歌隊を滅ぼした。
彼女は待ちわびていた。自分の行いを罰してくれる、神を。
アデラの名前は聖北教会の中に残ってはいるが、カジとの直接の接点はなかった。