技術研修会を秋田市大森山動物園ミルヴェ様の御協力を得まして録音会を開催しました。動物園は私たちの家族の憩いの場、癒しの場であります。 今回の技術研修会はそんな心休まるフィールド(動物園)のサウンドを会員それぞれが考えたプラン(簡易、管理上問題のない行動、機材)で集音するという今までより少し趣を変えて行います。 オリジナルバイノーラル、ポータブルハードデスクレコーダー、デジタルムービーサラウンドマイク、ICレコーダー等々、各会員持ち寄りによる録音会です。 晩秋の一日、子供に帰り、業務とは違った録音(音の写生会)を会員同士で楽しみました!
●第1日目 平成21年11月16日(月) 11時より15時頃まで(昼食持参又は園内施設)
(当日はABS秋田放送様の機材提供によるサラウンドマイク:H2PRO(HOLO-PHONE)とサラウンドレコーダー:PD-6(FOSTEX))
●第2日目 平成21年11月17日(火) 11時より15時頃まで(昼食持参又は園内施設)
(当日は新田副会長によるオリジナルバイノーラル録音システムのプレゼン)
(秋田市浜田字潟端154番地 TEL:018-828-5508)
録音会報告 佐藤和明さん
■マイクはレコーダーの内蔵マイク
■電話の会話録音用のテレホンピックアップをペアで利用したバイノーラル方式
■PCの音声入力用マイクをペアにした単純なステレオA-B方式
■縫いぐるみに検聴を重ねて位置決めをしてマイクカプセルを埋込んでつくり上げたサラウンドマイク
■業務で使用しているサラウンドマイク(ABS秋田放送様提供)
オーディオプロセッシングテクノロジィ(株)1ポイントサラウンドH2PRO ( http://www.aptx.jp/pg83.html)
レコーダーにFOSTEX社製のロケーションレコーダー( http://www.fostex.jp/p/creator/ )の考察)
■また、レコーダーはICレコーダー、MDレコーダー、ノート型PC、業務用マルチトラックレコーダーとさまざまである。
■収録後、秋田放送の副調整室で試聴会が行われ(写真⑬)、5.1サラウンドでのモニタリング、ステレオやバイノーラルで収音された素材の比較検討し意見を交換した。サラウンドでは、やはり収録マイクの設置場所が重要であり、空間の再現性でバイノーラルも興味深いという意見が多かった。
(総評)屋外ということで、AC100Vの使用ができないためレコーダー本体のバッテリーの寿命や外部のバックアップ電源を考えたこと。
同様に、調整卓を使用しないでコンデンサーマイクに供給する電圧を得るためレコーダーのMIC INのプラグインパワーやPCのUSBのバスパワーのスペックを確認したりそれに対応するマイク選定を行ったりした事。
また、テレホンピックアップは両耳に装着して使用するので本体部分だけを保護するだけでなく頭全体を覆うフード状の物を選び、風や雨の影響を大幅に軽減出来たこと等々。
事前に調べてプランニングを進め、さらに現場での再確認された創意工夫の数々聞くことが出来て多くの参加者から「勉強になった」との声が寄せられた。当会では今後、動物園と連携して「音による動物園の四季」を体験できる音源メディアの作成や一般入園者(親子や家族)を対象とした試聴会の開催も構想中である。神尾太一朗さん自作のぬいぐるみ(Poo)サラウンドマイク。フロントとリアにそれぞれL,C,Rにマイクカプセルを埋込んである。参加者全員かなりの反応があると予想していたが、動物が本体を触ろうとするものの鳴声をいっさい発しなくなったという意外な結果がもたらされた。尚、収録音源の提供も行いますので希望者は事務局までお問い合わせ下さい。